和歌山県警察ハラスメント防止対策要綱の制定について(例規)

(最終改正:平成29年3月23日 務、監、厚第32号)
和歌山県警察本部長から各所属長あて
この度、ハラスメントのない良好な勤務環境を確保することを目的として、別記のとおり和歌山県警察ハラスメント防止対策要綱を制定し、平成26年10月1日から施行することとしたので、所属職員に周知徹底されたい。
なお、「和歌山県警察セクシュアル・ハラスメント防止対策要綱の制定について(例規)」(平成11年4月1日付け務、教、厚第8号)については、廃止する。

別記

和歌山県警察ハラスメント防止対策要綱

第1 目的
この要綱は、和歌山県警察職員(以下「職員」という。)がその職務能率を十分に発揮できるよう良好な勤務環境を確保するため、ハラスメントの防止及び排除のための措置並びにハラスメントに起因する問題が生じた場合に適切に対応するための措置に関し、必要な事項を定めることを目的とする。
第2 定義
この要綱における用語の意義はそれぞれ次のとおりとする。
1 ハラスメント
セクシュアル・ハラスメント、パワー・ハラスメント、妊娠、出産、育児又は介護(以下「妊娠等」という。)に関するハラスメント及びその他のハラスメントの総称をいう。
2 セクシュアル・ハラスメント
他の者を不快にさせる職場における性的な言動及び職員が他の職員を不快にさせる職場外における性的な言動をいう。
3 パワー・ハラスメント
職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為をいう。
4 妊娠等に関するハラスメント
職場において、上司や同僚が、職員の妊娠等に関する制度又は措置の利用に関する言動により職員の就業環境を害すること及び妊娠等に関する言動により職員の就業環境を害することをいう。
なお、業務負担や安全配慮等の観点から、客観的にみて、業務上の必要性に基づく言動によるものについては、妊娠等に関するハラスメントには該当しない。
5 その他のハラスメント
2から4に準ずるもの又はそのおそれのあるものをいう。
6 ハラスメントの防止及び排除
ハラスメントが行われることを未然に防ぐとともに、ハラスメントが現に行われている場合にその言動又は行為を制止し、その状態を解消するこという。
7 ハラスメントに起因する問題
ハラスメントのため職員の勤務環境が害されること及びハラスメントへの対応に起因して職員がその勤務条件につき不利益を受けることをいう。
第3 ハラスメントの禁止
職員は、ハラスメントをしてはならない。
第4 不利益取扱いの禁止
職員は、ハラスメントに対する拒否、ハラスメントに対する苦情の申出、当該苦情等に係る調査への協力その他ハラスメントに関し正当な対応をしたことにより、いかなる不利益も受けない。
第5 職員の認識すべき事項
1 職員は、ハラスメントをなくすため、次の事項について認識しなければならならない。
(1) ハラスメントが、被害を受けた職員の勤務意欲を減退させ、ひいては当該職員が精神疾患となる要因にもなり得ること。
(2) ハラスメントが招く職場環境の悪化が、組織の正常な業務運営に障害を生じさせること。
2 職員は、ハラスメントをしないようにするため、次の事項について認識しなければならない。
(1) セクシュアル・ハラスメントに関する事項
ア 性に関する言動に対する受け止め方には個人間や男女間で差があり、セクシュアル・ハラスメントであるか否かについては、相手の判断が重要であること。
イ 職務上の地位に限らず、先輩・後輩間などの様々な優位性を背景に行われる行為もセクシュアル・ハラスメントに該当すること。
ウ 相手が拒否し、又は嫌がっていることが分かった場合には、同じ言動を繰り返さないこと。
エ セクシュアル・ハラスメントであるか否かについて、相手からいつも意志表示があるとは限らないこと。
オ 勤務時間外におけるセクシュアル・ハラスメントについても十分注意する必要があること。
カ 職員がその職務に従事する際に接することとなる職員以外の者との関係におけるセクシュアル・ハラスメントについても注意する必要があること。
(2) パワーハラスメントに関する事項
ア 業務上の命令又は指導をする場合であっても、表現、回数、態様等によっては、パワー・ハラスメントに該当する場合があること。
イ 意図にかかわらず、相手の人格又は尊厳を害する言動は、パワー・ハラスメントに該当すること。
ウ 職務上の地位に限らず、先輩・後輩間や同僚間などの様々な優位性を背景に行われる行為もパワー・ハラスメントに該当すること。
エ パワー・ハラスメントであるか否かについて、相手からいつも意思表示があるとは限らないこと。
オ 勤務時間外におけるパワー・ハラスメントについて十分に注意する必要があること。
カ 相手を無視する言動、孤立させる言動又は職務執行に必要な情報若しくは仕事を与えない言動もパワー・ハラスメントに該当すること。
キ 不必要な残業、深夜労働又は過重労働を強制することもパワー・ハラスメントに該当すること。
ク 職員がその職務に従事する際に接する際に接することとなる職員以外の者との関係におけるパワー・ハラスメントについても注意する必要があること。
(3) 妊娠等に関するハラスメントに関する事項
ア 妊娠等に関する否定的な言動(他の職員の妊娠等の否定につながる言動(当該職員に直接行わない言動を含む。)をいい、単なる自らの意思の表明を除く。)は妊娠等に関するハラスメントの原因や背景となること。
イ 仕事と妊娠等とを両立するための制度又は措置があること。
3 職員は、ハラスメントに起因する問題が生じた場合は、これによる被害を深刻にしないため、次の事項について認識しなければならない。
(1) 一人で我慢しているだけでは、問題は解決しないこと。
(2) 嫌なことを相手に対して明確に意志表示するなど、ハラスメントに対する行動をためらわないこと。
(3) 第8に定めるハラスメント相談員等又は信頼できる職員に相談すること。
(4) ハラスメントが行われた日時、内容等を記載しておくこと。
4 職員は、職場の構成員として良好な勤務環境を確保するため、次の事項について認識しなければならない。
(1) ハラスメントについて問題提起をする職員をいわゆるトラブルメーカ―とみなしたり、ハラスメントに起因する問題を当事者間の個人的は問題として片付けないこと。
(2) 職場においてハラスメント又はハラスメントに起因する問題を生じさせないようにするために、周囲に対する気配りをし、必要な行動をとること。
(3) 妊娠若しくは出産をし、又は妊娠等に関する制度若しくは措置の利用をする職員は、妊娠等に関するハラスメントに係る言動を受けないようにするため、仕事と妊娠等とを両立するために必要な場合は当該制度又は措置の利用ができるという知識を持つとともに、周囲と円滑なコミュニケーションを図りながら自身の体調、当該制度又は措置の利用状況等に応じて適切に業務を遂行していくという意識を持つこと。
第6 監督者の責務
1 職員を監督する地位にある者(警部及び同相当職以上の職員をいう。以下「監督者」という。)は、次の事項に留意してハラスメントを防止し、排除しなければならない。
 
(1) 部下職員の模範となるべき自らの立場及び自らの言動が部下職員に与える影響力を自覚すること。
(2) 日常の執務を通じた指導等により、ハラスメントに関し、監督する職員の注意を喚起し、ハラスメントに関する認識を深めさせること。
(3) ハラスメントが生じていないか、又は生ずるおそれがないか、監督する職員の言動に十分な注意を払い、勤務環境を害する言動や行為を見逃さないようにすること。
(4) ハラスメントに対する拒否や苦情の申出、当該苦情等に係る調査への協力その他ハラスメントに関し職員が正当な対応をしたことにより、当該職員が職場において不利益を受けることがないようにしなければならないこと。
(5) 職員からハラスメントに関する苦情の申出及び相談(以下「苦情相談」という。)があった場合には、真摯かつ迅速に対応すること。
(6) 妊娠等に関する制度又は措置の利用等により周囲の職員の業務負担が増大することも妊娠等に関するハラスメントの原因又は背景となることを認識した上で、実情に応じた適切な業務負担の見直しを行うなど業務管理を徹底すること。
2 監督者は、ハラスメントに起因する問題が生じていないか、監督する職員の言動に十分な注意を払い、勤務環境を害する言動を見逃さないようにするとともに、ハラスメントに起因する問題が生じた場合には、適切かつ迅速に対処しなければならない。
第7 職員の責務
1 職員は、ハラスメントのない良好な勤務環境を実現するため、ハラスメントに関する認識を深めるとともに、自らハラスメントを行ってはならない。
2 職員は、ハラスメント又はハラスメントに起因する問題が生じた場合において、事実関係の調査が行われるときは、これに協力しなければならない。
3 職員は、ハラスメント又はハラスメントに起因する問題について必要な報告を求められたときは、これに応じなければならない。
4 職員は、ハラスメント又はハラスメントに起因する問題を認知したときは、速やかに当該事案の内容を監督者又は第8に定めるハラスメント相談員等に報告しなければならない。
第8 ハラスメント防止体制
1 ハラスメント防止対策総括責任者
(1) 警察本部に、ハラスメント防止対策総括責任者(以下「防止対策総括責任者」という。)を置き、警務部教養課長をもって充てる。
(2) 防止対策総括責任者は、和歌山県警察におけるハラスメントの実態を掌握し、ハラスメントの防止及び排除に関する業務を総括する。
2 ハラスメント防止対策責任者
(1) 各所属にハラスメント防止対策責任者(以下「防止対策責任者」という。)を置き、所属長をもって充てる。
(2) 防止対策責任者は、所属におけるハラスメントの防止及び排除に関し、必要な措置を講じなければならない。
(3) 防止対策責任者は、所属における苦情相談を受理する体制を確立するものとする。
(4) 防止対策責任者は、所属におけるハラスメントを認知した時は、防止対策総括責任者に連絡し、密に連携をとるものとする。
3 ハラスメント防止対策推進員
(1) 各所属にハラスメント防止対策推進員(以下「防止対策推進員」という。)を置き、和歌山県警察処務規程(平成22年和歌山県警察本部訓令第2号)第2条第5号に規定する次席等をもってこれに充てる。
(2) 防止対策推進員は、防止対策責任者を補佐し、所属におけるハラスメントの防止及び排除に関する対策を推進するとともに、防止対策責任者の指揮の下、所属における苦情相談に関する問題の事実関係の確認等を行う。
4 ハラスメント相談員
(1) 防止対策責任者は、所属の職員の中から苦情相談を受ける職員(以下「ハラスメント相談員」という。)を2人以上指名し、防止対策総括責任者は、これを県下の全職員に周知するものとする。
(2) ハラスメント相談員の氏名に当たっては、男性及び女性のいずれもが含まれることとなるものとする。
(3) ハラスメント相談員は、防止対策推進員を補佐し、所属における苦情相談があった場合には、真摯かつ迅速に対応しなければならない。
5 ハラスメント防止サポートスタッフ
(1) 警察本部に、ハラスメント防止サポートスタッフ(以下「サポートスタッフ」という。)を置き、警務部警務課企画室及び警務部厚生課健康管理対策室の職員をもって充てる。
(2) サポートスタッフは、防止対策総括責任者を補佐し、ハラスメントの防止及び排除に関する対策を推進する。
6 トータルアシスト専門チーム
(1) 防止対策総括責任者は、職員の総合的支援を行うため、サポートスタッフのうち、女性警察職員を含めたトータルアシスト専門チームを編成する。
(2) トータルアシスト専門チームは、防止対策総括責任者の指揮を受け、次に掲げる事務を行うものとする。
ア ハラスメントの防止及び排除を目的とした各所属への巡回指導
イ ハラスメント相談員等への助言及び指導
ウ ハラスメント相談員等とのハラスメント又はハラスメントに起因する問題等に関する情報交換
エ 職員との個別面接等による指導、教養
オ ハラスメント又はハラスメントに起因する問題等に関する情報の把握
カ 防止対策総括責任者への把握した情報の報告
キ その他防止対策総括責任者が命じた事項
(3) トータルアシスト専門チームは、前記(2)の事務を行うに当たっては、次の事項に留意するものとする。
ア 所属への巡回指導は、おおむね毎年度1回以上計画的に行うこと。
イ ハラスメント防止に関する教養や研修会等を実施する際は、第5の職員の認識すべき事項を職員に徹底するとともに、ハラスメント又はハラスメントに起因する問題の発生を未然に防止するための指導教養を徹底すること。
ウ 必要に応じ職員等との個別面接や意見交換等により、ハラスメント又はハラスメントに起因する問題が潜在化していないか実態把握に努めること。なお、その際、公私生活における悩み事等の把握にも配意すること。
エ ハラスメント又はハラスメントに起因する問題や公私生活における悩み事等を把握した場合には、真摯かつ迅速に対応すること。
第9 苦情相談
1 防止対策総括責任者等への苦情相談
(1) 職員は、ハラスメントを受けた場合又は認知した場合においては、防止対策総括責任者、防止対策責任者、防止対策推進員、ハラスメント相談員、サポートスタッフ(以下「防止対策総括責任者等」という。)に対して、口答、文書その他適当な方法により、適時、苦情相談を行うことができる。
(2) 職員は、ハラスメントに関し、適切な助言、あっせん等を必要とするときは、和歌山警察職員等生活相談規程(平成元年和歌山県警察本部訓令第27号)に規定する生活相談員に対しても苦情相談を行うことができる。
2 上記以外の相談窓口
(1) 職員は、1で定める苦情相談以外に「ハラスメント相談ホットライン」及び「ハラスメント相談メールボックス」を利用して苦情相談を行うことができる。
「ハラスメント相談ホットライン」による苦情相談は、匿名でも行うことができるものとする。
(2) ハラスメント相談ホットライン及びハラスメント相談メールボックスを利用した苦情相談の第一次対応者は警務部企画室の職員とする。ただし、相談者がそれ以外の職員の対応を求める場合には、相談者の希望する職員が対応するものとする。
第10 苦情相談への対応
1 防止対策総括責任者等は、苦情相談に係る問題の事実関係の確認、当事者に対する指導及び助言等を行い、当該問題を適切かつ迅速に解決するよう努めるものとする。
2 ハラスメントによる苦情相談への対応に当たっては、関係者のプライバシーや名誉その他の人格を尊重するとともに、苦情相談によって知り得た秘密を他に漏らしてはならない。
第11 再発防止
防止対策責任者は、ハラスメント又はハラスメントに起因する問題が生じた場合には、再発防止に向けて、職員の意識啓発その他の必要な措置を講ずるものとする。
第12 ハラスメントを行った職員等に対する措置
ハラスメントは人間の尊厳を傷つける卑劣な行為であり、本要綱の運用開始後、ハラスメントが現に行われていることが明らかとなり、所属におけるハラスメントの防止及び排除のための必要な措置が講じられていない場合は、当該行為者はもちろんのこと、関係者も含め厳正に処分するものとする。
第13 その他
この要綱に定めるもののほか、この要綱の実施に関し必要な事項は別に定める。
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