指示及び自動車の使用制限に関する事務取扱規程の運用について(例規)

(最終改正:平成29年3月8日 運免、務、刑企、交企、交規、交指第12号)
和歌山県警察本部長から各所属長あて
道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)、道路交通法施行令(昭和35年政令第270号。以下「令」という。)及び道路交通法施行規則(昭和35年総理府令第60号。以下「規則」という。)に基づく指示及び自動車の使用制限に関する事務取扱規程(平成18年和歌山県公安委員会規程第7号)の運用上の留意事項は次のとおりであるから、誤りのないようにされたい。
なお、「指示及び自動車の使用制限に関する事務取扱規程の運用について(例規)」(平成2年12月20日付け交指48号)は、廃止する。
1 適正かつ迅速な事務処理及び処分
(1) 適正な事務処理
最高速度違反車両、過積載車両及び過労運転車両に係る指示並びに指示に係る自動車の使用制限又は法第75条第2項の規定による自動車の使用制限(以下「指示及び自動車の使用制限」という。)に関する事務処理に当たっては、関係所属(係)は、相互の連絡の緊密化、関係記録の作成及び保管、整理方法その他関係事務全般にわたり創意工夫を凝らし、その適正かつ能率的な事務処理に努めること。
(2) 処分の迅速処理
指示及び自動車の使用制限に関する処分は、企業等の活動に伴う、道路交通上の危険及び交通の妨害を排除するとともに、将来における道路交通上の危険及び交通の妨害の防止を図ることを目的として行うものであるから、処分対象事案に該当することとなったときは、速やかに処分を行うこと。
2 処分対象事案の通報及び報告(第3条関係)
(1) 通報
交通部交通指導課長(以下「主管課長」という。)は、最高速度違反管理システム、過積載管理システム(コンピュータによる電算処理システム)及び過労運転管理業務を運用し、最高速度違反車両、過積載車両及び過労運転車両に係る処分対象事案(以下「速度違反等処分対象事案」という。)の抽出を行い、警察署長等に通報すること。この場合、通報に当たっては、当該事案に係る電算データ、事業所カード(写し)等の関係書類を通報書に添付すること。
(2) 報告
ア 警察官は、処分対象事案(速度違反等処分対象事案その他の処分対象事案をいう。以下同じ。)を発見し、警察署長等に報告するときは、交通部交通指導課(以下「主管課」という。)に対し、必ず当該処分対象事案に係る事業所の使用制限処分歴及び法第75条第1項に規定する下命・容認に係る違反歴の照会を行うこと。
イ 主管課は、照会に対し、保管している事業所カードの電算処理システムにより検索し、回答すること。
3 審査(第4条関係)
(1) 使用者等からの事情聴取等
警察署長等は、処分対象事案の審査に当たっては、使用者等に対し、出頭、報告又は資料の提出を求める等して、事実の認定に誤りがないよう慎重に審査すること。
(2) 使用制限の要件
使用制限の要件となる法第75条第2項、法第75条の2第1項に規定する「自動車を使用することが著しく交通の妨害となるおそれがある」か否かの認定に当たっては、令第26条の6、第26条の7に掲げる基準に該当するときには、他に特別の事情がない限り、「著しく交通の危険を生じさせ又は著しく交通の妨害となるおそれがある」と認められるものとして運用すること。
4 報告又は資料の提出要求(第5条関係)
(1) 報告等の要求
警察署長等は、速度違反等処分対象事案にあっては、使用者から、報告又は資料の提出を求めることができることとなっているが、報告等の要求については、法第74条第2項、法第75条第2項、法第75条の2第1項の規定による行政上の措置や行政指導を行う前提として必要な資料を得る必要がある場合又はこれらの措置若しくは指導の履行状況を確認するため必要な資料を得る必要がある場合において、具体的に次のような事情が認められるときは、必要に応じて、報告又は資料の提出を求め適切な措置を講じるよう努めること。
ア 同一の車両又は同一の使用の本拠において使用する車両について、最高速度違反行為、自動車を離れて直ちに運転することができない行為、過積載又は過労運転が繰り返されるなど、使用者の運行の管理に問題があると認められるとき。
イ 指示した事項の履行状況を確認する必要があると認められるとき。
ウ 使用制限の処分期間中又は処分期間経過後における使用者の改善状況を確認する必要があると認められるとき。
エ 連結車による過積載運転行為が行われ、当該連結車のけん引車に係る行政上の措置を講じる場合において、けん引車及び被けん引車の使用者が異なるため、車両貸借に係る契約の内容、具体的な運行計画の策定状況等を明確にする必要があるとき。
(2) 報告等を求める事項
警察署長等が報告又は資料の提出を求める事項は、最高速度、自動車を離れて直ちに運転することができない行為、積載又は過労運転に関しての車両の適正な使用を図るために必要と認められる一切の内容にわたるものであり、具体的には、運行計画書、出荷伝票、運行記録関係書類等の業務に関する書類の提出及び使用者、運行管理者、安全運転管理者等に対する事情聴取などを予定しているが、個々具体的な場合に応じて、車両の使用の態様(車両の使用の目的、使用頻度、運転者との関係等)、指示の履行状況、使用制限の処分期間中又は処分期間経過後の改善状況等について適切な範囲内で報告又は資料の提出を求めること。
5 上申(第6条関係)
(1) 主管課長との連携
警察署長等は、警察官から報告を受けた時点から、主管課長と連携を密にし、申請を適正に行うように努めること。
なお、上申は原則として、当該処分対象事案の報告又は通報を受けた日から10日以内に行うこと。
(2) 上申書に添付する関係書類等
上申書に添付する「別に定める当該事案の事実の証明に必要な関係資料等」とは、次に掲げる書類(写し)の全部又は一部とする。
ア 交通反則切符2枚目(交通事件原票)
イ 交通切符2枚目(交通事件原票)
ウ 現認報告書
エ 送致書
オ 捜査報告書
カ 実況見分調書
キ 供述調書(被疑者、参考人)
ク 処分対象事案に使用した自動車の自動車検査証又は届出済証
ケ 報告・資料提出要求書
コ その他処分対象行為の事実証明に必要な資料
(3) 処分対象事案に該当しない下命・容認事件の検挙報告
警察署長等は、法第75条第1項に規定する下命・容認に係る違反を検挙した場合において、当該事案が処分対象事案に該当しないときであっても、(2)に掲げる関係書類等を添付し、主管課長に報告すること。この場合、報告を受けた主管課長は、事業所カードに違反歴として登載すること。
6 処分基準
(1) 指示に係る処分基準
指示に係る処分基準は、別記第1「指示及び指示に係る自動車の使用制限に係る処分量定等の細目基準」中の第2「指示の運用基準等」によること。
(2) 自動車の使用制限に係る処分基準
ア 法第75条第2項(下命・容認に係る使用制限)の場合の処分基準
下命・容認に係る使用制限の処分基準は、令第26条の6に規定する政令基準による。
イ 法第75条の2第1項(指示に係る使用制限)の場合の処分基準
指示に係る使用制限の処分基準は、令第26条の7に規定する政令基準による。
7 処分対象事案の移送等(第8条関係)
指示及び自動車の使用制限を命じる公安委員会は、違反に係る自動車(指示の場合は車両をいう。以下「自動車(車両)」という。)の使用の本拠の位置を管轄する公安委員会である。この場合、「自動車(車両)の使用の本拠」とは、その自動車(車両)の管理責任者が存在し、運行の拠点となる場所をいい、具体的には「〇〇会社〇〇支店」、「〇〇運輸〇〇営業所」等の名称のもとに自動車(車両)を運行の用に供している事業所等が、使用の本拠となる。
8 処分の量定(第7条及び第9条関係)
主管課長は、使用制限に係る処分期間の審査及び量定を行うときは、速度違反等処分対象事案にあっては、別記第1「指示及び指示に係る自動車の使用制限に係る処分量定等の細目基準」により、それ以外の処分対象事案にあっては、別記第2「道路交通法第75条第2項の規定による自動車の使用制限に係る処分量定等の細目基準」により行うこと。
9 運輸局長等に対する意見聴取(第10条関係)
主管課長は、処分に係る自動車の使用者が道路運送法(昭和26年法律第183号)の規定による自動車運送事業者又は貨物運送取扱事業法(平成元年法律第82号)の規定による第二種利用運送事業を経営する者(以下「事業者」という。)等であるときは、事業の公共性にかんがみ、当該事業者が、指示及び自動車の使用制限を受けた場合の影響について、運輸局長等から意見を聴取するものとする。
10 指示書の作成 (第14条関係)
主管課長は指示書を作成することとなっているが、指示は、使用者の車両の運行管理に瑕疵がある場合に、最高速度違反行為、過積載運転行為又は過労運転行為を防止するため使用者が講ずべき措置を使用の態様に応じて、個々具体的に示し、その履行を義務付けるものである。したがって、指示は、一般的、抽象的な事項や単に法律上の義務を繰り返すような事項を内容とするものではなく、次に掲げるような具体的な事項を内容とする指示を行うこと。
(1) 最高速度違反行為に係る車両の使用者に対する指示の内容(例示)
ア 最高速度違反行為となるような運転が行われることのないよう、目的地までの主な地点間の距離、走行時間、走行速度等について運転者に対する指導又は助言をあらかじめ行うべきこと。
イ 運転者その他の従業員に対して最高速度違反行為を防止するために必要な指導・監督又は交通安全教育を行うべきこと。
ウ 車両に最高速度違反行為を行わない旨を記載した標章を取り付けるなどの方法により運転者の遵法意識の醸成に努めるべきこと。
エ 最高速度違反を伴う運行が行われていないかどうかを運行記録計による記録や運転日誌の確認等により把握すべきこと。
オ 運行経路の交通状況等を的確に把握し、最高速度違反行為の防止に留意した運行計画を作成すべきこと。
カ 運送に関する契約を結ぶに際しては、使用車両台数及び運転者数を勘案し、最高速度違反行為の防止に留意すべきこと。
キ 利用する有料道路の通行料金を運転者に支給するとともに、実際に当該道路を利用したかどうかを確認すべきこと。
ク 速度制限装置の取外し等最高速度違反行為を容易にするような改造をした車両を使用しないこと。
(2) 過積載運転行為に係る車両の使用者に対する指示の内容
ア 車両を運転者に運転させる場合にあらかじめ車両の積載物の重量を確認することを運転者に指導し、又は助言すること。
イ 過積載となるような運送契約を引き受けないこと。
ウ 過積載による運行が前提となるような運行計画を作成しないこと。
エ 運転者その他の従業員に対して、積載に関する法令の教育を行うこと。
オ 産業廃棄物輸送用車両等の目的外使用を行わないこと。
カ さし枠等の不正改造をした車両を使用しないこと。
キ 荷主又は荷受人に対し、積載物の重量証明となる書面を発行するよう協力要請すること。
ク 積載の状況の記録を作成し、保管すること(自動車の使用者が荷送人である場合)。
ケ 出荷時に重量を確認すること。
コ 積載物の重量証明となる書面を発行し、運転者に携帯させること。
サ 積荷を購入し、又は売却する際に過積載となるような売買契約を結ばないこと。
(3) 過労運転行為に係る車両の使用者に対する指示の内容(例示)
ア 過労運転となるような運転が行われることのないよう、休憩場所や休憩時間等について運転者に対する指導又は助言をあらかじめ行うべきこと。
イ 運転者その他の従業員に対して過労運転を防止するために必要な指導・監督又は交通安全教育を行うべきこと。
ウ 過労運転を伴う運行が行われていないかどうかを運行記録計による記録や運転日誌の確認等により把握すべきこと。
エ 運行前の点呼を徹底すること等により過労運転となるおそれのある状態で運転者に車両を運転させないこと。
オ 運転者を長距離又は夜間の運転に従事する場合であって疲労により安全な運転を継続することができないおそれがあるときは、あらかじめ交替運転者を配置すること又は休憩時間を必要に応じ確保するよう運転者に対し指示を行うなどの措置を講じること。
カ あらかじめ経路途中の休憩時間や休憩場所等を定めるなど、過労運転の防止に留意した運行計画を作成すべきこと。
キ 運送に関する契約を結ぶに際しては、使用車両台数及び運転者数を勘案し、過労運転の防止に留意すべきこと。
ク 利用する有料道路の通行料金を運転者に支給するとともに、実際に当該道路を利用したかどうかを確認すべきこと。
11 処分の執行(第16条関係)
(1) 指示及び使用制限に係る自動車(車両)
指示及び使用制限に係る自動車(車両)は、当該処分の事由となる違反行為に用いられた特定の自動車(車両)となる。この場合、違反に用いられた自動車(車両)が滅失した場合又は抹消登録した場合等においては、処分の対象となる自動車(車両)は存在せず、したがって処分はできないこととなるので留意すること。ただし、処分を免れる目的で当該自動車(車両)の登録番号等を変更する場合は、登録番号等変更後の自動車(車両)が違反に係る自動車(車両)となる。
(2) 指示書又は使用制限書等の交付等
指示又は使用制限が決定したときは、指示書又は使用制限書及び標章が当該処分に係る自動車(車両)の使用の本拠を管轄する警察署長に送付されるが、これは、本来、命令は非様式行為であり、公安委員会が意思決定したときに有効に成立するものであるが、命令の内容を確実に被処分者に通知するために、指示書又は使用制限書を交付するものであり、また標章のはり付けは当該処分に係る自動車が使用制限に係る自動車であることを外見上明白にし、その実効を担保する措置であるので、警察署長は、処分の執行(通知)に当たっては、特に次の事項に留意すること。
ア 指示書の交付
指示は、指示書が被処分者に到達したときに効力が発生することとなる。したがって、被処分者に確実に交付されるのであれば、配達証明付郵送でも差し支えないが、指示は、使用制限の前提となるものであるので、被処分者を警察署に招致し、法令の規定、処分事由等を告げて指示書を交付すること。この場合、指示に不服があるときは、審査請求及び行政事件訴訟法(昭和37年法律第139号)の規定による処分取消しの提訴を行うことができる旨を教示すること。
なお、被処分者に指示書を交付したときは、指示書下欄の受領書を徴収し、主管課に送付すること。
イ 使用制限書及び標章への記載
使用制限書の「交付年月日」及び「命令年月日」欄に執行する日を記載し、「運転禁止期間」欄に執行当日を初日として処分期間を記載するとともに、標章にも前記処分期間を記載すること。
ウ 使用制限書の交付
使用制限書を交付するときは、記載内容を確認の上、口頭で法令の規定、処分事由等を被処分者に告げて交付することとなっているが、不在その他やむを得ない理由により被処分者に交付できないときは、安全運転管理者、副安全運転管理者その他自動車の運行を直接管理する地位にある者に対して交付し、事後に被処分者に通報する等、確認の措置をとっておくこと。
エ 視察
使用制限の履行状況を確認するため、交通課員又は所管区の地域警察官をして、被処分自動車の動向を計画的に視察させるなど、その状況を確認するための措置を講じること。
オ 使用制限期間満了に伴う措置
被処分自動車にはり付けられた標章は、使用制限期間が満了したときは、何人でも除去することができるが、原則として、速やかに警察官を派遣して、標章の状況を確認の上、除去し、その結果を主管課長に報告すること。
この場合、被処分者が除去することとなるときは、標章の除去について公安委員会にその旨を報告するよう指導すること。
なお、期間の満了は、期限最終日の翌日午前0時である。
12 標章除去申請の受理(第20条関係)
警察署長は、標章の除去申請を受理するときは、当該自動車を買い受けた者又は当該自動車の使用について、正当な権限を有する者であること及び当該自動車を被処分者に使用させないことを確認するとともに、道路交通法施行規則第9条の16各号に掲げる関係書類を点検のうえ受理し、速やかに標章除去申請書に当該関係書類を添付し、主管課長に送付すること。
13 標章の除去(第21条関係)
警察署長は、標章の除去に当たっては、11の(2)のオに準じて行うこと。
なお、標章の除去申請による標章の除去が行われた場合においても、処分はなお効力を有し、使用制限の期間内に再び被処分者が当該自動車を使用することとなったときは、再度標章をはり付けることができる。したがって、標章の除去が行われた場合においても、被処分自動車の使用状況を十分把握するよう努めること。
14 指示及び自動車の使用制限に関する事務等処理要領
指示及び自動車の使用制限に関する事務等の処理要領については、別表「指示及び自動車の使用制限に関する事務等の処理要領のあらまし」のとおりである。
 
別記第1

指示及び指示に係る自動車の使用制限に係る処分量定等の細目基準

第1 総則
1 目的
この細則基準は、道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)第22条の2第1項、第58条の4及び第66条の2第1項の規定による指示、法第75条の2第1項又は道路交通法施行令(昭和35年政令第270号。以下「令」という。)第26条の7の規定による自動車(重被けん引車を含む。以下同じ。)の使用制限処分並びに自動車運転代行業の業務の適正化に関する法律(平成13年法律第57号。以下「運転代行法」という。)第19条の規定により読み替えて適用する法の関係規定による自動車の指示・使用制限処分(法第75条の2第2項によるものは除く。)をする場合における処分量定等の細目基準を定めることを目的とする。
2 用語の定義
この細目基準において、次に掲げる用語の意義は、それぞれ次に定めるところによるものとする。
(1) 指示
法第22条の2第1項、第58条の4及び第66条の2第1項による指示をいう。
(2) 使用制限
法第75条の2第1項の規定に基づき、公安委員会が自動車の使用者(運転代行業務中にあっては自動車運転代行業者)等に対して、自動車を運転し、又は運転させてはならない旨を命じる処分をいう。
(3) 使用者等
自動車の使用者、安全運転管理者、副安全運転管理者その他自動車の運行を直接管理する地位にある者をいう。
(4) 自動車運転代行業
他人に代わって自動車を運転する役務を提供する営業であって、
〇 主として、酔客に代わって自動車を運転する役務を提供するものであること。
〇 酔客その他の当該役務の提供を受ける者を乗車させるものであること。
〇 常態として、当該自動車に当該営業の用に供する自動車が随伴するものであること。
のいずれにも該当するものをいう。
(5) 運転代行業務
代行運転自動車又は随伴用自動車を運転する業務をいう。
(6) 代行運転自動車
自動車運転代行業を営む者による代行運転役務の対象となっている自動車をいう。
(7) 随伴用自動車
自動車運転代行業の用に供される自動車のうち、代行運転自動車の随伴に用いられるものをいう。
(8) 最高速度違反行為
法第22条に規定する最高速度を超えて車両を運転する行為をいう。
(9) 過積載運転行為
法第58条の3第1項に係る行為のうち、法第57条第1項の積載物の重量の制限を超える積載をしている場合におけるものをいう。
(10) 過労運転
法第66条に規定する理由のうち、過労により正常な運転ができないおそれがある状態で車両を運転する行為をいう。
(11) 措置命令
過積載車両の運転者に法第58条の3第1項又は同条第2項の規定により行う命令(以下「措置命令」という。)をいう。
(12) 点数の付与
令第26条の7第1項の規定による最高速度違反行為、過積載及び過労運転について点数を付することをいう。
(13) 累計点数
令第26条の7第1項に規定する最高速度違反行為、過積載及び過労運転関係累計点数をいう。
(14) 前歴の回数
令第26条の7第1項の表2及び備考に規定する前歴の回数をいう。
第2 指示の運用基準等(運転代行法第19条の規定により読み替えて適用する指示を除く。)
1 指示の運用基準
(1) 最高速度違反行為に係る指示は、当該車両の使用者の業務に関して最高速度違反行為が行われた場合において、次のアからオのいずれかの要件に該当し、
〇 当該車両の運転者に対して最高速度違反行為を防止するための指導・監督又は交通安全教育が適切に行われていない。
〇 当該車両による運行について、最高速度違反行為が行われていないかどうか的確に把握されていない。
〇 当該車両に係る運行計画が最高速度違反行為の防止に留意したものとなっていない。
〇 当該車両に係る運送に関する契約が最高速度違反行為の防止に十分留意したものとなっていない。
など、当該使用者が当該車両につき最高速度違反行為を防止するために必要な運行の管理を行っていると認められないときに限り行うものとする。ただし、次のいずれかに該当する場合には、指示を行わないものとする。
〇 アからオまでのいずれかに該当することとなる最高速度違反行為について、自動車使用制限命令をすることとなる場合
〇 アからオまでのいずれかに該当することとなる最高速度違反行為に係る車両が、過去1年以内に指示を受けた使用者の当該指示に係る車両である場合(当該指示が現に効力を有する場合に限る。)
ア 車両の使用者が、当該車両の使用の本拠の位置において使用する車両について、当該車両の使用者の業務に関し過去1年以内に2回以上の最高速度違反行為が行われた場合における当該使用者であるとき。
イ 車両の使用者等が、当該運転者に対して、当該車両の使用者の業務に関して当該最高速度違反行為をすることを命じ、若しくは当該運転者が当該車両の使用者の業務に関して最高速度違反行為をすることを容認していたとき又はこれに準ずるような事情があるとき。
ウ 車両の使用者等が、当該運転者に対して、当該車両の使用者の業務に関して最高速度違反行為をすることを誘発するような行為をしていたとき。
エ 車両の使用者が、当該車両の使用の本拠の位置において使用する車両の運転について、過去1年以内に最高速度違反行為に係る指示を受けた者であるとき。
オ 車両の使用者が、当該車両の使用の本拠の位置において使用する車両の運転について、過去1年以内に法第75条第2項の規定による公安委員会の命令(同条第1項第2号に係る行為の場合におけるものに限る。)又は法第75条の2第1項の規定による公安委員会の命令(自動車使用制限命令)を受けた者であるとき。
(2) 過積載運転行為に係る指示は、車両(軽車両を除く。以下同じ。)の運転者が過積載運転行為をし、措置命令が採られた場合及び当該過積載車両の使用者が当該過積載車両の運転者でない場合において、次のいずれかに該当しているときに限り行うものとする。ただし、アからオまでのいずれかに該当することとなる過積載運転行為について自動車使用制限命令をすることとなるとき又は過積載運転行為に係る車両が過去1年以内に指示を受けた使用者の当該指示に係る車両であるとき(当該指示が現に効力を有する場合に限る。)は、指示を行わないものとする。
ア 車両の使用者が、当該車両の使用の本拠の位置において使用する車両について過去1年以内に1回以上過積載運転行為が行われ、当該車両につき措置命令がされた場合における当該使用者であるとき。
イ 車両の使用者等が、当該運転者に当該過積載運転行為をすることを命じ、若しくは当該運転者が過積載運転行為をすることを容認していたとき又はこれに準ずるような事情があるとき。
ウ 車両の使用者等が、当該運転者に当該過積載運転行為をすることを誘発するような行為をしていたとき。
エ 車両の使用者が、当該車両の使用の本拠の位置において使用する車両の運転について、過去1年以内に指示を受けた者であるとき。
オ 車両の使用者が、当該車両の使用の本拠の位置において使用する車両の運転者について、過去1年以内に、法第75条第2項の規定による公安委員会の命令(同条第1項第6号に係る行為のうち、法第75条第1項の積載物の重量の制限を超える積載をしている場合におけるものに限る。)又は法第75条の2第1項の規定による公安委員会の命令を受けた者であるとき。
(3) 過労運転に係る指示は、当該車両の使用者の業務に関して過労運転が行われた場合において、次のアからオのいずれかの要件に該当し、
〇 当該車両の運転者に対して過労運転を防止するための指導・監督又は交通安全教育が適切に行われていない。
〇 当該車両による運行について、過労運転が行われていないかどうか的確に把握されていない。
〇 当該車両に係る運行計画が過労運転の防止に留意したものとなっていない。
〇 当該車両に係る運送に関する契約が過労運転の防止に十分留意したものとなっていない。
〇 当該車両の運転者に対して運行前の点呼等により過労運転となるおそれのある状態で車両を運転させないようにするための措置が的確に行われていない。
など、当該使用者が当該車両につき過労運転を防止するために必要な運行の管理を行っていると認められないときに限り行うものとする。ただし、次のいずれかに該当する場合には、指示を行わないものとする。
〇 アからオまでのいずれかに該当することとなる過労運転について、自動車使用制限命令をすることとなる場合
〇 アからオまでのいずれかに該当することとなる過労運転に係る車両が、過去1年以内に指示を受けた使用者の当該指示に係る車両である場合(当該指示が現に効力を有する場合に限る。)
ア 車両の使用者が、当該車両の使用の本拠の位置において使用する車両について、当該車両の使用者の業務に関し過去1年以内に1回以上の過労運転が行われた場合における当該使用者であるとき。
イ 車両の使用者等が、当該運転者に対して、当該車両の使用者の業務に関して過労運転をすることを命じ、若しくは当該運転者が当該車両の使用者の業務に関して過労運転をすることを容認していたとき又はこれに準じるような事情があるとき。
ウ 車両の使用者等が、当該運転者に対して、当該車両の使用者の業務に関して過労運転をすることを誘発するような行為をしていたとき。
エ 車両の使用者が、当該車両の使用の本拠の位置において使用する車両の運転について、過去1年以内に過労運転に係る指示を受けた者であるとき。
オ 車両の使用者が、当該車両の使用の本拠の位置において使用する車両の運転について、過去1年以内に法第75条第2項の規定による公安委員会の命令(同条第1項第4号に係る行為の場合におけるものに限る。)又は法第75条の2第1項の規定による公安委員会の命令(自動車使用制限命令)を受けた者であるとき。
2 留意事項
(1) 指示に係る最高速度違反行為、過積載運転及び過労運転は、使用者以外の運転者がしたものに限られるものであること。
(2) 使用者の異同、使用の本拠の位置の異同及び使用の態様等について疑義がある場合には、法第75条の2の2第2項の規定による報告又は資料の提出を要求するなど疑問点の解明に努めること。
第3 運転代行法第19条の規定により読み替えて適用される自動車運転代行業者の運転代行業務に関して行われた最高速度違反行為等に係る指示の運用基準等
1 本基準の適用について
ここに示す基準は、運転代行法第19条の規定により読み替えて適用される法第22条の2第1項、第58条の4及び第66条の2第1項の規定による指示について適用するものとする。
これらの指示は、自動車運転代行業者の運転代行業務に関して最高速度違反行為等が行われた場合に行うものであり、自動車運転代行業者の業務のうち運転代行業務以外のものに関して行われた最高速度違反行為等に係る指示については、下記第4によること。
2 指示の主体
運転代行業者の主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会
3 指示の対象等
(1) 運転代行業務に関して行われた違反行為について、読替え後の法による指示の対象となるのは、次の場合である。
ア 代行運転自動車又は随伴用自動車の運転者が最高速度違反行為をした場合において、当該最高速度違反行為に係る車両につき自動車運転代行業者が最高速度違反行為を防止するため必要な運行の管理を行っていると認められない場合(読替え後の法第22条の2第1項)
イ 随伴用自動車につき法第58条の3第1項又は第2項の規定による命令(過積載車両に係る措置命令)がされた場合において、当該命令に係る随伴用自動車につき自動車運転代行業者が当該車両に係る過積載を防止するため必要な運行の管理を行っていると認められない場合(読替え後の法第58条の4)
ウ 代行運転自動車又は随伴用自動車の運転者が過労運転をした場合において、当該過労運転に係る車両につき自動車運転代行業者が過労運転を防止するため必要な運行の管理を行っていると認められない場合(読替え後の法第66条の2第1項)
(2) 上記ア又はウの指示が行われた後、当該指示に係る違反行為が行われたとしても、読み替え後の法第75条の2第1項の規定による自動車及び法第75条の2第2項の規定による車両の使用制限の対象とはならない。上記イの指示が行われた後、当該指示に係る違反行為が行われた場合は、同項の規定による自動車の使用制限の対象となる。
自動車代行業者が、上記ア又はウの指示に違反した場合において自動車運転代行業者の業務の適正な運営が著しく害されるおそれがあると認められるときは、運転代行法第23条第1項等により、同法施行令で定める基準に従い、営業の停止が命じられることとなる。
4 指示の運用基準
(1) 最高速度違反行為に係る指示の運用基準
ア 最高速度違反行為に係る指示は、運転代行業務に関し最高速度違反行為が行われた場合において、次の(ア)から(カ)のいずれかの要件に該当し、
〇 当該自動車の運転者に対して最高速度違反行為を防止するための指導・監督又は交通安全教育が適切に行われていない。
〇 当該自動車による運行について、最高速度違反行為が行われていないかどうか的確に把握されていない。
〇 顧客から運転代行の依頼を受けた際の配車指示等が、最高速度違反行為の防止に留意したものとなっていない。
など、当該自動車運転代行業者が当該自動車につき最高速度違反行為を防止するために必要な運行の管理を行っていると認められないときに限り行うものとする。
(ア) 自動車運転代行業者が、その業務に関して使用する車両について、過去1年以内に2回以上の最高速度違反行為が行われたとき。
(イ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に対して、当該自動車運転代行業者の業務に関して当該最高速度違反行為をすることを命じ、若しくは当該運転者が当該自動車運転代行業者の業務に関して最高速度違反行為をすることを容認していたとき又はこれに準ずるような事情があるとき。
(ウ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に対して、当該自動車運転代行業者の業務に関して最高速度違反行為をすることを誘発するような行為をしていたとき。
(エ) 自動車運転代行業者が、その業務に関して使用する車両の運転について、過去1年以内に最高速度違反行為に係る指示(運転代行業務中の最高速度違反行為に係る指示を除く。)を受けた者であるとき。
(オ) 自動車運転代行業者が、その業務に関して使用する車両について、過去1年以内に下命・容認に係る使用制限(最高速度違反行為に係るものに限る。)又は指示に係る使用制限(最高速度違反行為に係るものに限る。)を受けた者であるとき。
(カ) 自動車運転代行業者が、過去1年以内に、最高速度違反行為に係る指示に違反したとして、運転代行法第23条第1項等の規定により、営業の停止を命令された者であるとき。
イ 上記アにかかわらず、次のいずれかに該当する場合には、指示を行わないものとする。
(ア) 上記アの(ア)から(カ)までのいずれかに該当することとなる最高速度違反行為について、運転代行法第22条第1項等の規定による指示又は同法第23条第1項等の規定による営業停止命令を行うこととなる場合
(イ) 指示の対象となるべき自動車運転代行業者が、運転代行業務に関し、過去1年以内に最高速度違反行為に係る指示を受けた者である場合(当該指示が現に効力を有する場合に限る。)
ウ 「自動車運転代行業者の業務に関して」とは、自動車運転代行業者の業務と関係なく車両が使用されていた場合を除くという意味であり、運転代行業務と一般営業活動等その他の業務の双方が含まれる。従って、例えば、運転代行業務に関し最高速度違反行為が行われた場合、その時点から過去1年以内に、運転代行業務に関してか、その他の業務に関してかを問わず、当該自動車運転代行業者の業務に関して2回以上最高速度違反行為が行われていれば、上記ア(ア)により、指示の対象となる。
エ 指示の内容
運転代行業務に関し行われた違反について指示を行う場合には、指示に係る自動車を個別に特定することなく、運転代行業務全般に関して、最高速度違反行為を防止するため必要な措置を採ることを指示するものとする。
また、当該指示においては、下記(ア)から(エ)の例示のとおり自動車運転代行業者が講じるべき措置をできるだけ明確かつ具体的に示すように努めるものとする。
(ア) 運転代行業務従事者その他の従業員に対して、最高速度違反行為を防止するために必要な指導、監督又は交通安全教育を行うべきこと。
(イ) 随伴用自動車に最高速度違反行為を行わない旨を記載した標章を取り付けるなどの方法により、運転代行業務従事者の遵法意識の醸成に努めるべきこと。
(ウ) 最高速度違反を伴う運転が行われていないかどうかを、運転日誌の確認等により把握すべきこと。
(エ) 顧客から運転代行の依頼を受けるに際しては、運転代行業務従事者の稼働状況等を勘案し、最高速度違反が行われることのないよう配車指示を行うべきこと。
オ 留意事項
(ア) 上記アからエまでが適用されるのは、運転代行業務に関して行われた最高速度違反行為に係る指示である。運転代行業務以外の自動車運転代行業者の業務に関して行われた最高速度違反行為に係る指示については、下記第4によること。
(イ) 運転者が自動車運転代行業者である場合においても、その運転代行業務に関して行われた最高速度違反行為は、上記アからエまでに定める基準により、指示の対象となること。
(ウ) 指示の内容の確定に当たっては、自動車運転代行業者が最高速度違反行為を防止するために講じている措置の内容等を確認するとともに、必要に応じて、法第75条の2の2第2項のの規定による報告又は資料の提出を要求するなどにより疑問点の解明に努め、指示の内容が適正かつ効果的なものとなるように配意すること。
(エ) 指示の発出等に当たっては、主管課と交通部交通企画課(以下「交通企画課」という。)との間で十分な協議を行うこと。
(2) 過積載運転行為に係る指示の運用基準
ア 過積載運転行為に係る指示は、随伴用自動車について過積載運転行為が行われ、当該運転者に措置命令が採られた場合において、次のいずれかに該当しているときに限り行うものとする。
(ア) 自動車運転代行業者が、使用する車両について過去1年以内に1回以上過積載運転行為が行われ、当該車両につき措置命令がされていたとき。
(イ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に当該過積載運転行為をすることを命じ、若しくは当該運転者が当該過積載運転行為をすることを容認していたとき又はこれに準じるような事情があるとき。
(ウ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に当該過積載運転行為をすることを誘発するような行為をしていたとき。
(エ) 自動車運転代行業者が、その使用する車両の運転について、過去1年以内に過積載運転行為に係る指示を受けた者であるとき。
(オ) 自動車運転代行業者が、その使用する車両の運転について、過去1年以内に下命・容認に係る使用制限(過積載運転行為に係るものに限る。)又は指示に係る使用制限(過積載運転行為に係るものに限る。)を受けた者であるとき。
イ 上記アにかかわらず、次のいずれかに該当する場合には、指示を行わないものとする。
(ア) 上記アの(ア)から(オ)までのいずれかに該当することとなる過積載運転行為について、下命・容認に係る使用制限又は指示に係る使用制限をすることとなる場合
(イ) 上記アの(ア)から(オ)までのいずれかに該当することとなる過積載運転行為に係る車両が、過去1年以内に過積載運転行為に係る指示を受けた自動車運転代行業者の当該指示に係る車両である場合 (当該指示が現に効力を有する場合に限る。)
ウ 指示の内容
指示の内容は、過積載運転行為に係る自動車を特定し、当該自動車の使用の態様に応じて、下記(ア)から(カ)の例示のとおり自動車運転代行業者が講ずべき措置をできるだけ具体的に示すように努めるものとする。
(ア) 運転者に運転させる場合にあらかじめ積載物の重量を確認することを運転者に指導し、又は助言すること。
(イ) 過積載による運行が前提となるような運行計画を作成しないこと。
(ウ) 運転者その他従業員に対して、積載に関する法令の教育を行うこと。
(エ) さし枠等の不正改造をした自動車を使用しないこと。
(オ) 積載の状況の記録を作成し、保管すること。
(カ) 積載物の重量証明となる書面を発行し、運転者に携帯させること。
エ 留意事項
(ア) 運転代行業務に関し行われる過積載運転行為のうち、指示の対象となるのは、随伴用自動車を運転する業務に関して行われるものに限られる。
なお、運転代行業務以外の業務に関して行われた過積載運転行為に係る指示については、下記第4によること。
(イ) 運転者が自動車運転代行業者である場合においても、その運転代行業務のうち随伴用自動車を運転する業務に関して行われた過積載運転行為については、上記アからウまでに定める基準により、指示の対象となること。
(ウ) 指示の内容の確定に当たっては、自動車運転代行業者が過積載運転行為を防止するために講じている措置の内容等を確認するとともに、必要に応じて、法第75条の2の2第2項の規定による報告又は資料の提出を要求するなど疑問点の解明に努めること。
(エ) 指示発出後1年以内に、当該指示に係る車両が過積載運転行為を行った場合、読み替え後の法第75条の2第1項の規定による自動車の使用制限の理由となる。一方、指示に違反しても、運転代行法による営業停止処分の対象とはならないことに留意すること。
(3) 過労運転に係る指示の運用基準
ア 過労運転に係る指示は、運転代行業務に関し過労運転が行われた場合において、次の(ア)から(カ)までのいずれかの要件に該当し、
〇 当該自動車の運転者に対して過労運転を防止するための指導・監督又は交通安全教育が適切に行われていない。
〇 当該自動車による運行について、過労運転が行われていないかどうか的確に把握されていない。
〇 当該自動車の運転者に対して運行前の点呼等により過労運転となるおそれのある状態で自動車を運転させないようにするための措置が的確に行われていない。
〇 顧客から運転代行の依頼を受けた際の配車指示等が、過労運転の防止に留意したものとなっていない。
など、当該自動車運転代行業者が当該自動車につき過労運転を防止するために必要な運行の管理を行っていると認められないときに限り行うものとする。
(ア) 自動車運転代行業者が、その業務に関して使用する車両について、過去1年以内に1回以上の過労運転が行われていたとき。
(イ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に対して、当該自動車運転代行業者の業務に関して過労運転をすることを命じ、若しくは当該運転者が当該自動車運転代行業者の業務に関して過労運転をすることを容認していたとき又はこれに準じるような事情があるとき。
(ウ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に対して、当該自動車運転代行業者の業務に関して過労運転をすることを誘発するような行為をしていたとき。
(エ) 自動車運転代行業者が、その業務に関して使用する車両の運転について、過去1年以内に過労運転に係る指示(運転代行業務に関して行われた違反に係る指示を除く。)を受けた者であるとき。
(オ) 自動車運転代行業者が、その業務に関して使用する車両の運転について、過去1年以内に下命・容認に係る使用制限(過労運転に係るものに限る。)又は指示に係る使用制限(過労運転に係るものに限る。)を受けた者であるとき。
(カ) 自動車運転代行業者が、過去1年以内に、過労運転に係る指示に違反したとして、運転代行法第23条第1項等の規定により、営業の停止を命令された者であるとき。
イ 上記アにかかわらず、次のいずれかに該当する場合には、指示を行わないものとする。
(ア) 上記の(ア)から(カ)までのいずれかに該当することとなる過労運転について、運転代行法第22条第1項等の規定による指示又は同法第23条第1項等の規定による営業停止命令を行うこととなる場合
(イ) 指示の対象となるべき自動車運転代行業者が、運転代行業務に関し、過去1年以内に過労運転に係る指示を受けた者である場合(当該指示が現に効力を有する場合に限る。)
ウ 「自動車運転代行業者の業務に関し」とは、自動車運転代行業者の業務と関係なく車両が使用されていた場合を除くという意味であり、運転代行業務と一般営業活動等その他の業務双方が含まれる。従って、例えば、運転代行業務に関し過労運転が行われた場合、その時点から過去1年以内に、運転代行業務に関してか、その他の業務に関してかを問わず、当該自動車運転代行業者の業務に関して1回以上過労運転行為が行われていれば、上記ア(ア)により、指示の対象となる。
エ 指示の内容
運転代行業務に関し行われた違反に係る指示を行う場合には、指示に係る自動車を特定することなく、運転代行業務全般に関して、過労運転を防止するため必要な措置を採ることを指示するものとする。
また、当該指示においては、下記(ア)から(オ)の例示のとおり自動車運転代行業者が講ずべき措置をできるだけ明確かつ具体的に示すように努めるものとする。
(ア) 運転代行業務従事者その他の従業員に対して、過労運転を防止するために必要な指導・監督又は交通安全教育を行うべきこと。
(イ) 過労運転となるような運転が行われることがないよう、休憩場所や休憩時間等について、運転者に対する指導又は助言をあらかじめ行うべきこと。
(ウ) 過労運転を伴う運転が行われていないかどうかを、運転日誌の確認等により把握すべきこと。
(エ) 運転前の点呼を徹底すること等により、過労運転となるおそれのある状態で運転代行業務従事者に車両を運転させないこと。
(オ) 顧客から運転代行の依頼を受けるに際しては、運転代行業務従事者の稼働状況等を勘案し、過労運転が行われることのないよう配車指示を行うべきこと。
オ 留意事項
(ア) 上記アからエまでが適用されるのは、運転代行業務に関して行われた過労運転に係る指示であり、運転代行業務以外の自動車運転代行業者の業務に関して行われた過労運転に係る指示については、下記第4によること。
(イ) 運転者が自動車運転代行業者である場合においても、その運転代行業務に関して行われた過労運転は、上記アからエまでに定める基準により、指示の対象となること。
(ウ) 指示の内容の確定に当たっては、自動車運転代行業者が過労運転を防止するために講じている措置の内容等を確認するとともに、必要に応じて、法第75条の2の2第2項の規定による報告又は資料の提出を要求するなどにより疑問点の解明に努め、指示の内容が適正かつ効果的なものとなるように配意すること。
(エ) 指示の発出等に当たっては、主管課と交通部交通企画課との間で十分な協議を行うこと。
第4 運転代行法第19条の規定により読み替えて適用される自動車運転代行業者の運転代行業務以外の業務中に行われた最高速度違反行為等に係る指示の運用基準等
1 本基準の適用について
ここに示す基準は、自動車運転代行業者の業務のうち運転代行業務以外に関して最高速度違反行為等が行われた場合に、運転代行法第19条の規定により読み替えて適用される法第22条の2第1項、第58条の4及び第66条の2第1項の規定による指示について適用するものとする。
2 指示の主体
運転代行業者の主たる営業所の所在地を管轄する公安委員会
3 指示の運用基準
(1) 最高速度違反行為に係る指示の運用基準等
ア 最高速度違反行為に係る指示は、自動車運転代行業者の業務のうち運転代行業務以外の業務に関して最高速度違反行為が行われた場合において、次の(ア)から(オ)のいずれかの要件に該当し、
〇 当該車両の運転者に対して最高速度違反行為を防止するための指導・監督又は交通安全教育が適切に行われていない。
〇 当該車両による運行について、最高速度違反行為が行われていないかどうか的確に把握されていない。
〇 当該車両に係る運行計画が、最高速度違反行為の防止に留意したものとなっていない。
など、当該自動車運転代行業者が当該車両につき最高速度違反行為を防止するために必要な運行の管理を行っていると認められないときに限り行うものとする。
(ア) 自動車運転代行業者が使用する車両(代行運転自動車を含む。)について、当該自動車運転代行業者の業務に関し、過去1年以内に2回以上の最高速度違反行為が行われたとき。
(イ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に対して、当該自動車運転代行業者の業務に関して当該最高速度違反行為をすることを命じ、若しくは当該運転者が当該自動車運転代行業者の業務に関して最高速度違反行為をすることを容認していたとき又はこれに準じるような事情があるとき。
(ウ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に対して、当該自動車運転代行業者の業務に関して最高速度違反行為をすることを誘発するような行為をしていたとき。
(エ) 自動車運転代行業者が、その使用する車両 (代行運転自動車を含む。)の運転について、過去1年以内に最高速度違反行為に係る指示を受けた者であるとき。
(オ) 自動車運転代行業者が、その使用する車両の運転について、過去1年以内に下命・容認に係る使用制限(最高速度違反行為に係るものに限る。)又は指示に係る使用制限(最高速度違反行為に係るものに限る。)を受けた者であるとき。
イ 上記アにかかわらず、次のいずれかに該当する場合には、指示を行わないものとする。
(ア) 上記アの(ア)から(オ)までのいずれかに該当することとなる最高速度違反行為について、下命・容認に係る使用制限又は指示に係る使用制限をすることとなる場合
(イ) 上記アの(ア)から(オ)までのいずれかに該当することとなる最高速度違反行為に係る車両が、過去1年以内に指示を受けた自動車運転代行業者の当該指示に係る車両である場合(当該指示が現に効力を有する場合に限る。)
ウ 「自動車運転代行業者の業務に関し」とは、自動車運転代行業者の業務と関係なく車両が使用されていた場合を除くという意味である。すなわち、自動車運転代行業者以外の者が、たまたま私用でその自動車を使用し、最高速度違反行為を行った場合等は指示の対象とはならない。
なお、交通事故に関して業務上過失致死傷罪を問う場合の「業務」とは、運転者の運転行為を「業務」とするものであるのに対し、本条における「業務」とは使用者の企業活動を「業務」とするものである。
エ 指示の内容
指示の内容は、最高速度違反行為に係る車両の使用の態様に応じて、自動車運転代行業者が講ずべき措置をできるだけ具体的に示すよう努めるものとする。
なお、指示の具体例は、第3の4の(1)エの例示のとおりである。
オ 留意事項
(ア) 運転代行業務以外の自動車運転代行業者の業務に関して行われた最高速度違反行為については、自動車運転代行業者以外の運転者がしたもののみを指示の対象とすること。
(イ) 指示に係る最高速度違反行為は、当該自動車運転代行業者の業務に関して行われたものに限られること。
(ウ) 指示の内容の確定に当たっては、当該自動車運転代行業者が最高速度違反行為を防止するために講じている措置の内容や自動車の使用者の異同、使用態様等を確認するとともに、必要に応じて、法第75条の2の2第2項の規定による報告又は資料の提出を要求するなどにより疑問点の解明に努め、指示の内容が適正かつ効果的なものとなるように配意すること。
(2) 過積載運転行為に係る指示の運用基準等
ア 過積載運転行為に係る指示は、自動車運転代行業者が使用する車両について過積載運転行為(運転代行業務に関し行われたものを除く。)が行われ、当該運転者に措置命令が採られた場合において、次のいずれかに該当しているときに限り行うものとする。
(ア) 自動車運転代行業者が、使用する車両について過去1年以内に1回以上過積載運転行為が行われ、当該車両につき措置命令がされたとき。
(イ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に当該過積載運転行為をすることを命じ、若しくは当該運転者が当該過積載運転行為をすることを容認していたとき又はこれに準じるような事情があるとき。
(ウ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に当該過積載運転行為をすることを誘発するような行為をしていたとき。
(エ) 自動車運転代行業者が、その使用する車両の運転について、過去1年以内に過積載運転行為に係る指示を受けた者であるとき。
(オ) 自動車運転代行業者が、その使用する車両の運転について、過去1年以内に下命・容認に係る使用制限(過積載運転行為に係るものに限る。)又は指示に係る使用制限(過積載運転行為に係るものに限る。)を受けた者であるとき。
イ 上記アにかかわらず、次のいずれかに該当する場合には、指示を行わないものとする。
(ア) 上記アの(ア)から(オ)までのいずれかに該当することとなる過積載運転行為について、下命・容認に係る使用制限又は指示に係る使用制限をすることとなる場合
(イ) 上記アの(ア)から(オ)までのいずれかに該当することとなる過積載運転行為に係る車両が、過去1年以内に過積載運転行為に係る指示を受けた自動車運転代行業者の当該指示に係る車両である場合(当該指示が現に効力を有する場合に限る。)
ウ 指示の内容
指示の内容は、過積載運転行為に係る車両の使用の態様に応じて、自動車運転代行業者が講ずべき措置をできるだけ具体的に示すよう努めるものとする。
なお、指示の具体例は、第3の4の(3)ウの例示のとおりである。
エ 留意事項
(ア) 運転代行業務以外の自動車運転代行業者の業務に関して行われた過積載運転行為については、自動車運転代行業者以外の運転者がしたもののみを指示の対象とすること。
(イ) 使用者の異同、使用の態様等について疑義がある場合には、法第75条の2の2第2項の規定による報告又は資料の提出を要求するなど疑問点の解明に努めること。
(3) 過労運転に係る指示の運用基準等
ア 過労運転に係る指示は、運転代行業務に関し過労運転が行われた場合において、次の(ア)から(オ)までのいずれかの要件に該当し、
〇 当該車両の運転者に対して過労運転を防止するための指導、監督又は交通安全教育が適切に行われていない。
〇 当該車両による運行について、過労運転が行われていないかどうか的確に把握されていない。
〇 当該車両に係る運行計画が過労運転の防止に留意したものとなっていない。
〇 当該車両の運転者に対して運行前の点呼等により過労運転となるおそれのある状態で車両を運転させないようにするための措置が的確に行われていない。
など、自動車運転代行業者が当該車両につき過労運転を防止するために必要な運行の管理を行っていると認められないときに限り行うものとする。
(ア) 自動車運転代行業者が、使用する車両(代行運転自動車を含む。)について、当該自動車運転代行業者の業務に関して過去1年以内に1回以上の過労運転が行われていたとき。
(イ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に対して、当該自動車運転代行業者の業務に関して過労運転をすることを命じ、若しくは当該運転者が当該自動車運転代行業者の業務に関して過労運転をすることを容認していたとき又はこれに準じるような事情があるとき。
(ウ) 自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、当該運転者に対して、当該自動車運転代行業者の業務に関して過労運転をすることを誘発するような行為をしていたとき。
(エ) 自動車運転代行業者が、その使用する車両(代行運転自動車を含む。)の運転について、過去1年以内に過労運転に係る指示を受けた者であるとき。
(オ) 自動車運転代行業者が、その使用する車両の運転について、過去1年以内に下命・容認に係る使用制限(過労運転に係るものに限る。)又は指示に係る使用制限(過労運転に係るものに限る。)を受けた者であるとき。
イ 上記アにかかわらず、次のいずれかに該当する場合には、指示を行わないものとする。
(ア) 上記アの(ア)から(オ)までのいずれかに該当することとなる過労運転について、下命・容認に係る使用制限又は指示に係る使用制限をすることとなる場合
(イ) 上記アの(ア)から(オ)までのいずれかに該当することとなる過労運転に係る車両が、過去1年以内に指示を受けた自動車運転代行業者の当該指示に係る車両である場合(当該指示が現に効力を有する場合に限る。)
ウ 「自動車運転代行業者の業務に関し」とは、自動車運転代行業者の業務と関係なく車両が使用されていた場合を除くという意味である。すなわち、自動車運転代行業者以外の者が、たまたま私用でその自動車を使用し、過労運転を行った場合等は指示の対象とはならない。
なお、交通事故に関して業務上過失致死傷罪を問う場合の「業務」とは、運転者の運転行為を「業務」とするものであるのに対し、本条における「業務」とは使用者の企業活動を「業務」とするものである。
エ 「過労」とは、精神又は身体が正常な運転ができない程度に疲労していることであり、法第66条第1項に定める「過労」と同様のものである。睡眠時間、仕事の質、量等を考慮して個々具体的に判断すること。
オ 指示の内容
指示の内容は、過労運転に係る車両の使用の態様に応じて、自動車運転代行業者が講ずべき措置をできるだけ具体的に示すよう努めるものとする。
なお、指示の具体例は、第3の4の(3)エの例示のとおりである。
カ 留意事項
(ア) 運転代行業務以外の自動車運転代行業者の業務に関して行われた過労運転については、自動車運転代行業者以外の運転者がしたもののみを指示の対象とすること。
(イ) 指示に係る過労運転は、自動車運転代行業者の業務に関して行われたものに限られること。
(ウ) 使用者の異同、使用の態様等について疑義がある場合には、法第75条の2の2第2項の規定による報告又は資料の提出を要求するなど疑問点の解明に努めること。
第5 使用制限の処分の量定基準等
1 処分量定の基準
令第26条の7に規定する使用制限の処分の基準に該当することとなった使用者に対する使用制限の処分期間の具体的量定は、累計点数、前歴の回数及び車種に応じ、別表に定める期間を超えない範囲内で行うものとする。
なお、自動車運転代行業者が使用する自動車について、運転代行法第19条の規定により読み替えて適用される法第75条の2第1項の規定による自動車の使用制限の対象となるのは、公安委員会が自動車運転代行業者に対し、読み替えて適用される法第22条の2第1項、第58条の4又は第66条の2第1項の規定による指示をした場合において、当該指示に係る当該自動車の運転者が、指示を受けた後1年以内に当該指示に係る違反行為と同種の違反行為を行った場合であるが、代行運転自動車又は随伴用自動車が最高速度違反行為又は過労運転を行った場合は適用対象外とされている。したがって、適用対象となるのは、随伴用自動車について、過積載運転行為に係る指示の後1年以内に過積載運転行為が行われた場合又は随伴用自動車以外の自動車運転代行業の用に供される自動車について指示が行われた後1年以内に当該指示に係る違反行為と同種の違反行為が行われた場合に限られることとなる。
自動車運転代行業者が、運転代行業務に関し、読み替えて適用される法第22条の2第1項又は第66条の2第1項の規定による指示に違反した場合には、運転代行法第23条第1項等の規定による営業停止命令の対象となる。
2 点数の付与
(1) 点数の付与は、自動車運転代行業者の業務中の違反行為に係る指示を除き、当該指示に係る自動車ごとに行われ、当該自動車ごとに累計点数の計算を行うものである。
(2) 点数の付与は、自動車運転代行業者の業務中の違反行為に係る指示を除き、当該自動車の使用者と運転者が異なる場合に行うものである。
(3) 過積載運転行為についての点数の付与は、過積載運転行為が行われ、当該過積載運転行為に係る自動車について過積載運転行為に係る措置命令が行われた場合に限り行うものとする。
3 前歴の回数
(1) 前歴の回数は、自動車の使用者の属性であり、自動車の使用者が同一の使用の本拠の位置において使用し、又は使用したことがあるすべての自動車に係る前歴の回数を考慮すべきものである。ただし、自動車運転代行業にいう代行運転自動車については、その使用者は利用者であることから自動車運転代行業者の責任を問えないこととなる。
自動車運転代行業者は、その業の特性から代行運転自動車の運転者による最高速度違反又は過労運転を防止するための必要な運行の管理を行わないおそれがあることから、運転代行法第19条第1項は、法第22条の2第1項等の規定を読み替えて適用し、「使用者」を「自動車運転代行業者」としていることに留意すること。
(2) 前歴の回数が「1回」又は「2回以上」である使用者に係る令第26条の7に定める使用制限の処分の要件を満たすこととなるのは、前歴の回数が「1回」又は「2回以上」である状態の下において、累計点数が令第26条の7第1項の表2の下欄に定める点数以上の点数に該当することとなる場合である。
別表(指示に係る処分量定の基準)に定める前歴の回数が「1回」、「2回」又は「3回以上」に該当することとなる場合についても同様である。
(3) 前歴の回数は、過去1年以内における下命・容認に係る使用制限(当該違反行為と同一の区分の違反行為に係るものに限る。)又は指示に係る使用制限(当該違反行為と同一の区分の違反行為に係るものに限る。)の始期の回数を計算するものとする。
例えば、最高速度違反行為について下命・容認に係る使用制限又は指示に係る使用制限を受けた使用者が、これに従わずに当該自動車を使用し、当該自動車について最高速度違反行為が行われた場合には、当該使用制限を受けたことは、前歴の回数の計算に入れること。
また、例えば、最高速度違反行為について下命・容認に係る使用制限又は指示に係る使用制限を受けた使用者が、これに従わずに当該自動車を使用し、当該自動車について過積載運転行為が行われた場合には、当該使用制限を受けたことは、前歴の回数の計算に含まれないこととなる。
4 期間の計算
(1) 使用制限の処分期間は、当該処分が行われた日から起算し、期間の末日の終了をもって満了するものとする。
(2) 令第26条の7第1項の表2の備考中「過去1年以内」という場合における期間の計算は、当該指示に係る使用制限の対象となる違反行為が行われた日を起算日として計算するものとする。
なお、1年とは、365日とするものとする。
(3) この基準に従って量定した日数が、令第26条の7第1項の表3に定める期間を超えることとなるときは、同表に定める期間を指示に係る使用制限の処分期間とするものとする。
5 処分の軽減
次に掲げる事情がある場合であって、当該自動車の使用の本拠(自動車運転代行業者にあっては主たる営業所)における自動車の運行管理に顕著な改善があると認められるときは、当該処分期間の2分の1を超えない範囲で処分期間を短縮することにより処分を軽減することができるものとする。
なお、処分の軽減を行う場合にあっては、違反行為の内容及び被処分者に自動車を使用させることの危険性を慎重に検討した上で、社会的に相当と認められる範囲内で処分を軽減することとし、同一条件にある被処分者に対して不公平な取扱いにならないこと等について配慮すること。
(1) 当該処分により公共輸送力の確保に著しい影響を生ずるおそれがあると認められる場合
(2) 下命・容認に係る使用制限又は指示に係る使用制限の前歴の回数がなく、かつ、被処分者の使用する自動車の台数が少ないため、事業活動に著しい支障を生じるおそれがあると認められる場合
(3) その他情状酌量すべき事情がある場合
6 処分が競合する場合等における取扱い
(1) 下命・容認に係る使用制限と指示に係る使用制限が競合する場合
同一の自動車に係る同一の違反行為について、下命・容認に係る使用制限の要件と指示に係る使用制限の要件の両方を同時に満たすときは、軽減前の量定が最も重いこととなる要件に従って処分するものとする。
(2) 処分中に当該処分に係る違反行為がなされた場合
下命・容認に係る使用制限又は指示に係る使用制限の期間中であるにもかかわらず、当該処分に係る車両の使用者が当該処分に係る車両を運転者に運転させ、当該運転者が当該処分に係る違反行為をし、下命・容認に係る使用制限又は指示に係る使用制限の要件を満たすこととなった場合には、これらの規定による処分は当初の使用制限の期間が満了した後に執行するものとする。

別表
指示に係る処分量定の基準
前歴の回数
累積点数
車種
2点又は3点 4点又は5点 6点から8点
(過労運転は6点)
9点以上
(過労運転は12点以上)
なし 大型車等     30日 45日
普通車     20日 30日
二輪車等     10日 15日
一回 大型車等   30日 45日 60日
普通車   20日 30日 40日
二輪車等   10日 15日 20日
二回 大型車等 30日 45日 60日 75日
普通車 20日 30日 40日 50日
二輪車等 10日 15日 20日 25日
三回以上 大型車等 45日 60日 75日 90日
普通車 30日 40日 50日 60日
二輪車等 15日 20日 25日 30日
注1 「大型車等」とは、大型自動車、中型自動車、準中型自動車、大型特殊自動車又は重被牽引車をいう。
2 「普通車」とは、普通自動車をいう。
3 「二輪車等」とは、大型自動二輪車、普通自動二輪車又は小型自動二輪車をいう。
 
別記第2

道路交通法第75条第2項の規定による自動車の使用制限に係る処分量定等の細目基準

第1 総則
1 目的
この細則基準は、道路交通法(昭和35年法律第105号。以下「法」という。)第75条第2項及び道路交通法施行令(昭和35年政令第270号。以下「令」という。)第26条の6の規定による自動車の使用制限を行う場合における処分量定の細目基準を定めることを目的とする。
2 用語の定義
この細目基準において、次に掲げる用語の定義は、それぞれ次に定めるところによるものとする。
(1) 使用制限
法第75条第2項の規定に基づき、公安委員会が自動車の使用者に対して、自動車を運転し又は運転させてはならない旨を命ずる処分をいう。
(2) 処分対象行為
令第26条の6第1号及び第2号に規定する下命・容認に係る使用制限の処分基準に該当する場合における当該処分の事由となる自動車の使用者等の違反行為をいう。
(3) 処分事情
次に掲げる事情をいう。
ア 自動車の使用者が、当該自動車の使用の本拠におけるその者の業務に関し、過去1年以内に、法第117条の2第2号若しくは第3号、法第117条の4第5号から第7号まで、法第118条第1項第4号(法第75条第1項第5号に係る部分に限る。)若しくは第5号、法第119条第1項第11号又は法第119条の3第1項第3号の違反行為をした者であること。
イ 自動車の運転者が当該違反行為をし、よって交通事故を起こして人を死亡させ、若しくは傷つけ、又は建造物を損壊したこと。
(4) 使用者等
自動車の使用者、安全運転管理者、副安全運転管理者その他自動車の運行を直接管理する地位にある者をいう。
(5) 処分前歴
自動車の使用者が、当該自動車の使用の本拠において使用する自動車の運転について、過去1年以内に、下命・容認に係る使用制限又は法第75条の2第1項に規定する指示に係る使用制限(以下「指示に係る使用制限」という。)を受けたことをいう。
3 期間の計算
(1) 下命・容認に係る使用制限の処分期間は、当該処分が行われた日から起算し、期間の末日の終了をもって満了するものとする。
(2) 令第26条の6第2号の表の下欄中「過去1年以内」という場合の期間の計算は、処分対象行為をした日を起算日として計算するものとする。
なお、この場合において、処分前歴の計算は、その処分期間の始期が過去1年以内にあるものについて計算するものとする。
また、1年は、365日とする。
4 使用制限の対象車両
下命・容認に係る使用制限の対象車両となる自動車は、使用者が使用する自動車であり、かつ、下命・容認に係る使用制限の事由となる運転者の違反行為に用いられた自動車である。したがって、違反行為に用いられた自動車が滅失した場合、当該自動車の使用者が変更された場合等は、下命・容認に係る使用制限は行うことができない。
5 処分が競合する場合等の取扱い
別記第1「指示及び指示に係る自動車の使用制限に係る処分量定等の細目基準」に定めるところによる。
第2 下命・容認に係る使用制限の処分量定基準
1 処分量定の基準
令第26条の6に規定する使用制限の処分の基準に該当することとなった使用者に対する使用制限の処分期間の量定については、処分対象行為及び処分事情ごとにその内容に応じてそれぞれの点数を付し、その合計点数を基礎として行うものとする。
なお、自動車運転代行業者が使用する自動車について、運転代行法第19条の規定により読み替えて適用される法第75条第2項の規定による自動車の使用制限の対象となるのは、自動車運転代行業者又はその安全運転管理者等が、その自動車運転代行業の業務に関し、自動車の運転者に対して、無免許運転、最高速度違反行為、酒気帯び運転、過労運転、無資格運転、過積載運転行為又は駐停車違反行為を行うことを下命し、又はこれらの行為を容認した場合で、
(1) 随伴用自動車の運転者が、無資格運転又は過積載運転行為をした場合
(2) 随伴用自動車以外の運転代行業の用に供される自動車の運転者が、無免許運転、最高速度違反行為、酒気帯び運転、過労運転、無資格運転、過積載運転行為又は駐停車違反行為をした場合
のいずれかであり、代行運転自動車及び随伴用自動車については、自動車運転代行業者が、その運転者に対して、無免許運転、最高速度違反行為、酒気帯び運転、過労運転又は駐停車違反行為を行うことを下命し、又はこれらの行為を容認した場合でも、使用制限の対象とはならない。ただし、この場合、読み替えて適用される法第117条の2第2号等の規定による処罰の対象となるほか、運転代行法第22条第1項等の規定による指示の対象となる。
2 処分対象行為等に付する基礎点数
(1) 処分対象行為に付する基礎点数
処分対象行為に付する基礎点数は、それぞれ別表第1に掲げるとおりとする。
(2) 処分事情に付する点数
ア 自動車の使用者等の違反行為に付する点数
処分事情のうち、自動車の使用者等の違反行為については、運転者が下命又は容認行為に係る違反行為を行った場合にのみ別表第1に掲げる点数を付するものとする。
イ 交通事故に付する点数
処分事情のうち、使用者等の下命又は容認行為により運転者が違反行為をし、よって人の死傷又は建造物の損壊に係る交通事故を起こした場合は、別表第2に掲げる点数を付するものとする。
(3) 使用者等の違反行為の数え方
処分事情のうち、使用者等の違反行為の数え方については、法第75条第1項における刑罰上の評価(包括一罪、併合罪等)にかかわりなく、行政処分上の評価として使用者等の下命又は容認ごとに1回として数えるものとする(処分事情として使用者等の違反行為を数える場合には、これに点数を付するか否かの観点を離れて評価すべきであり、使用者等が運転者に対して下命又は容認行為を行った事実があれば足り、必ずしも運転者が下命又は容認に係る行為を行うことを要しないことに留意する必要がある。)。
具体的な違反行為の数え方については、次の例を参考とすること。
ア 使用者等が、同時に数名の運転者に対して下命又は容認行為を行った場合には、数個の違反行為として数えるものとする。
イ 運転者に対して数回にわたる違反行為を一度の機会に下命した場合には、1回の行為として数え、その後、運転者が下命に係る違反行為を継続し、それを使用者等が容認した場合には、その容認行為が行われるごとに1回として数えるものとする。
なお、運転者が下命に基づいて同一日に数回にわたる違反行為を行った場合には、時間、運行経路等に特段の事情がない限り、1回の違反行為として数えるものとする。
ウ 運転者に対して異なる数個の違反行為を同時に下命又は容認した場合には、数回の違反行為として数えるものとする。
3 処分量定の方法
(1) 点数計算の方法
処分量定の基準となる点数の計算方法は、前記2の(1)、(2)及び(3)に従い、処分対象行為及び処分事情ごとに付された点数を合計するものとする。
(2) 処分期間の量定
処分期間の量定は、前記(1)の合計点数及び処分前歴の回数に応じて行うものとし、その基準は別表第3に掲げるとおりとする。
4 処分量定に当たっての留意事項
(1) 政令で定める基準との関係
前記3の方法により処分量定を行った結果、処分期間が令第26条の6第1号及び第2号にそれぞれ処分対象行為ごとに区分して規定されている処分期間の上限を超える場合には、その上限をもって処分期間とすること。
(2) 処分の軽減等
ア 必要的軽減
(ア) 上記第1の2(3)アに掲げる処分事情についての点数の付与は、自動車の運転者の違反行為が現認されなかったものについては、処分対象行為が行われた日を起算日として過去1月以内に運転者の違反行為が行われたもののみについて、行うものとする。
(イ) 処分前歴がなく、かつ、法令違反のみに係る事案については、次に掲げる範囲内で処分量定を行うものとする。
a 自動車1台当たりの処分期間は、令第26条の6第1号及び第2号に規定されている処分期間の上限の2分の1を超えないものとする。
b 1事業所における処分台数は、当該処分時における稼働台数の20パーセント以下とする。ただし、稼働台数10台未満の場合は1台とする。
イ 裁量的軽減
次に掲げる事情がある場合であって、当該事業所における安全運転管理に顕著な改善があると認められるときは、当該処分期間の2分の1を超えない範囲で処分期間を軽減することができるものとする。
なお、この軽減を行う場合にあっては、違反行為の内容及び被処分者の危険性を慎重に検討した上で、社会的に相当と認められる範囲内で処分を軽減すること。
また、同一条件にある被処分者に対して不公平な取扱いにならないこと等について配慮すること。
(ア) 当該処分により公共輸送力の確保に著しい影響を生ずるおそれがあると認められる場合
(イ) 処分前歴がなく、かつ、被処分者の使用する自動車の台数が少ないため事業活動に著しい支障を生ずるおそれがあると認められる場合
(ウ) その他情状酌量すべき事情がある場合
(3) 処分事情として評価される下命又は容認行為に係る自動車又は自動車の運転者は、当該下命・容認に係る使用制限に係る自動車又は自動車の運転者であることを要しない。
 
別表第1(第2関係)
処分対象行為及び処分の事情の違反行為に付する点数
区分 点数
酒酔い運転 36点
麻薬等運転 36点
無免許運転 26点
無資格運転 16点
酒気帯び運転 16点
過労運転 16点
速度超過 6点
放置駐車違反 6点
積載物重量制限超過 10割以上 6点
5割以上10割未満 4点
5割未満 2点
積載物大きさ制限超過 2点
積載方法制限超過 2点
(備考)
この表の用語の意義は、次に定めるところによる。
1 「酒酔い運転」とは、法第65条第1項の規定に違反して酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態をいう。)で運転する行為の下命又は容認行為をいう。
2 「麻薬等運転」とは、法第66条第1項の規定に違反して麻薬、大麻、あへん、覚せい剤又は毒物及び劇物取締法施行令(昭和30年政令第261号)第32条の2の規定する物の影響により正常な運転ができないおそれがある状態で運転する行為の下命又は容認行為をいう。
3 「無免許運転」とは、法第64条の規定に違反する行為の下命又は容認行為をいう。
4 「無資格運転」とは、法第85条第5項から第9項までの規定に違反する行為の下命又は容認行為をいう。
5 「酒気帯び運転」とは、法第65条第1項の規定に違反して、身体に令第44条の3に定める程度以上にアルコールを保有する状態で運転する行為の下命又は容認行為をいう。
6 「過労運転」とは、法第66条の規定に違反する行為の下命又は容認行為をいう(2に規定する行為を除く。)。
7 「速度超過」とは、法第22条の規定によりこれを超える速度で進行してはならないこととされている最高速度を超える速度で運転する行為の下命又は容認行為をいう。
8 「放置駐車違反」とは、法第44条、法第45条第1項若しくは第2項、法第47条第2項若しくは第3項、法第48条若しくは法第49条の2第3項及び法第75条の8第1項の規定に違反する行為のうち、自動車を離れて直ちに運転することができない状態にする行為に該当するもの又はその行為をした場合において自動車を離れて直ちに運転することができない状態にする行為の下命又は容認行為をいう。
9 「積載物重量制限超過」とは、法第57条第1項の規定に違反して積載物の重量の制限を超える積載をして運転する行為の下命又は容認行為をいう。
10 「積載物大きさ制限超過」とは、法第57条第1項の規定に違反して積載物の大きさの制限を超える積載をして運転する行為の下命又は容認行為をいう。
11 「積載方法制限超過」とは、法第57条第1項の規定に違反して積載物の積載の方法の制限を超える積載をして運転する行為の下命又は容認行為をいう。
 
別表第2(第2関係)
交通事故に付する点数
交通事故の種別 点数
死亡事故 40点
傷害事故のうち、当該事故に係る負傷者の治療期間が3月以上であるもの又は後遺障害が存するもの
30点
傷害事故のうち、当該事故に係る負傷者の治療期間が30日以上3月未満であるもの(後遺障害が存するものを除く。)
20点
傷害事故のうち、当該事故に係る負傷者の治療期間が30日未満であるもの(後遺障害が存するものを除く。)
10点
建造物損壊事故
(備考)
この表の用語の意義は、次に定めるところによる。
1 「死亡事故」とは、人の死亡の原因となった交通事故をいう。
2 「傷害事故」とは、他人を傷つける原因となった交通事故をいう。
3 「負傷者の治療期間」は、負傷者の数が二人以上である場合にあっては、これらの者のうち最も負傷の程度が重い者の負傷の治療に要する期間とする。
4 「後遺障害」とは、当該負傷者の負傷が治ったとき(その症状が固定したときを含む。)における身体の障害で運転免許の拒否等の処分の基準に係る身体の障害の程度を定める規則(平成14年国家公安委員会規則第14号)第1条又は第2条に定める程度のものをいう。
5 「建造物損壊事故」とは、建造物の損壊の原因となった交通事故をいう。
 
別表第3(第2関係)
区分
点数
前歴なし 前歴1回 前歴2回 前歴3回以上
6~10点   20日 40日 60日
11~15点 10日 30日 50日 70日
16~20点 20日 40日 60日 80日
21~25点 30日 50日 70日 90日
26~30点 40日 60日 80日 100日
31~35点 50日 70日 90日 110日
36~40点 60日 80日 100日 120日
41~45点 70日 90日 110日 130日
46~50点 80日 100日 120日 140日
51~55点 90日 110日 130日 150日
56~60点 100日 120日 140日 160日
61~65点 110日 130日 150日 170日
66点以上 120日 140日 160日 180日
(別表「指示及び自動車の使用制限に関する事務等の処理要領のあらまし」省略)
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