仮釈放の取消決定を受けた被疑者又は被告人に対する残刑の執行について(例規)

(最終改正:平成28年3月22日 務第16号)
和歌山県警察本部長から各所属長あて
留置施設に留置中の被疑者又は被告人に対して仮釈放が取り消され、地方更生保護委員会から留置業務管理者あてに仮釈放取消決定書の謄本又は抄本が送付されてきた場合における当該被疑者又は被告人の残刑の執行については、次のとおり取り扱うこととしたので、誤りのないようにされたい。
なお、「仮出獄の取消決定を受けた被疑者、被告人に対する残刑の執行について(例規)」(昭和44年12月20日捜一第2101号)は、廃止する。
1 被逮捕者に対する措置
被逮捕者に対して、仮釈放が取り消され、仮釈放取消決定書の謄本又は抄本が留置業務管理者に送付された場合における残刑の執行については、直ちに警務部留置管理課を通じ警察本部長に報告するとともに、検察官に連絡して措置すること。
2 被勾留者又は被告人に対する措置
(1) 残刑の執行
留置施設に勾留中の被疑者又は被告人(以下「被勾留者等」という。)に対し、仮釈放が取り消され、仮釈放取消決定書の謄本又は抄本が留置業務管理者に送付されたときは、犯罪者予防更生法(昭和24年法律第142号)第55条の2第3項の規定により、本人に送付があったものとみなされ、その決定の効力が発生する。よって、留置業務管理者は、被勾留者等に対し、現に他の刑を執行中であるなど法律上執行できない事由が存在しない限り、直ちに残刑の執行に着手しなければならない。この場合において、残刑の起算日は、仮釈放取消決定書の謄本又は抄本が、留置業務管理者に送付された日となる。
(2) 措置
ア 留置業務管理者が仮釈放取消決定書の謄本又は抄本の送付を受けたときは、直ちに、被勾留者等に対してその旨知らせるとともに、行政不服審査法(平成26年法律第68号)第82条の規定に基づく教示事項(教示事項は、当該決定書の謄本又は抄本に付記されている。)を教示すること。
イ 教示事項を教示したときは、そのてん末を明らかにしておくため、仮釈放取消決定書の謄本又は抄本の余白等に教示年月日時並びに教示者の官職・氏名及び印並びに被勾留者等から教示を受けた旨の署名及び指印を徴しておくこと。
ウ 被勾留者等から審査請求の提出があった場合には、直ちに、その正本を中央更生保護審査会に、副本を当該処分をした地方更生保護委員会に送付すること。
エ 審査請求期間の計算については、被勾留者等から留置業務管理者に審査請求書が提出されたときに審査請求があったものとみなされるので、審査請求書の余白の適当な箇所に、当該請求書を受理した年月日等を明記すること。
オ 残刑の執行を行った被勾留者等を移送するときは、仮釈放取消決定書の謄本又は抄本及び被勾留者の氏名、生年月日、罪名、刑名、刑期、留置施設で執行した刑の期間等を明記した書面を移送先に送付すること。
カ 仮釈放取消決定書の謄本又は抄本の送付を受けたが、法律上執行できない事由があるため残刑を未執行のまま被勾留者等を移送するときは、当該決定書の謄本又は抄本並びに被勾留者等の氏名、生年月日、罪名、刑名、刑期及び残刑の執行に着手していない理由を明記した書面を移送先に送付すること。
キ 被勾留者等に仮釈放取消決定がなされた場合で、急速を要する場合は、保護観察所等を通じて告知委嘱の書面及び告知請書が送達されることがある。この場合においては、留置業務管理者は、直ちに告知委嘱の書面記載の告知事項を被勾留者等に告知し、その結果を同書面末尾の記載欄に記載し保管するとともに、告知請書については、被勾留者等に必要事項を記載させ、当該決定をなした地方更生保護委員会に返送すること。
なお、告知により仮釈放取消決定書の効力が発生するので、法律上執行できない事由が存在しない限り、直ちに残刑の執行をすること。
また、本人宛の仮釈放取消決定書の謄本が後日送付されるので、確実に交付すること。
(3) 留意事項
被勾留者等に対して仮釈放の取消しにより残刑を執行した場合は、未決拘禁者としての立場と受刑者としての立場が併進することとなるので、これらの取扱いについては次の点に留意すること。
ア 居室はなるべく未決拘禁者と分離すること。
イ 防御権行使の範囲内と認められる面会については、刑事訴訟法(昭和23年法律第131号)、刑事収容施設及び被収容者等の処遇に関する法律(平成17年法律第50号。以下「刑事収容施設法」という。)等における未決拘禁者に関する規定により措置し、その他の面会については、刑事収容施設法における受刑者に関する規定により措置すること。
ウ 信書の発受については、イの例により措置すること。
エ 自弁及び差入れ物品の許可範囲については、未決拘禁者としての防御権の準備に必要と認められる法令解説書、筆記具等はこれを許可し、その他については、刑事収容施設法における受刑者に関する規定により措置することとすること。ただし、衣類及び日用品の差入れ、自弁については留置施設の運営上支障のない限度においてこれを認めること。
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