地域安全活動の推進について(例規)

(制定:平成5年12月22日 防・地第55号)
和歌山県警察本部長から各所属長あて
生活の安全が確保され、地域住民が安心して暮らせることは、豊かでゆとりのある生活の基本である。
近年、地域社会の変容による住民の連帯意識の希薄化、匿名性の増大等により、地域社会に内在していた犯罪の抑止機能の低下が指摘され、犯罪の増加を危惧する声が聞かれる中で、犯罪に対する地域住民の不安感も増大している。
一方、地域社会において伝統的に有していた親密な地域住民相互の関係を再評価する気運も現れており、また地域住民がボランティアとして地域の活動に参加することに価値を見い出す傾向にある。さらに、企業も利益の追求だけでなく、地域社会の一員として社会貢献のための活動を強化しているところである。
このような地域社会の動きを踏まえ、地域における犯罪等の発生を防止し、地域住民の生活の安全を守るため、下記により地域安全活動について平成5年12月22日から推進することとしたので、実効のあがるよう努められたい。
第1 地域安全活動の基本的な考え方
安全で住みよい地域社会を実現するためには、生活に危険を及ぼす犯罪・事故・災害(以下「犯罪等」という。)の被害を未然に防止する活動が重要であり、また、この活動を推進するに当たっては、地域住民・警察・自治体の連携と警察活動の強化が不可欠である。
1 地域住民による自主的な取組み
地域における犯罪等を防止する活動(以下「地域安全活動」という。)は、地域住民の生活の安全を守ろうとする自主的な活動として推進されることによって、初めて効果が挙がるものである。そのためには、地区防犯協会が中核となり、町内会・自治会をはじめとする地域自治組織、女性、青年、年長者等のボランティア、地域の企業などの参加等が得られることが肝要である。
2 地域住民の活動に対する警察・自治体の支援等
地域住民による地域安全活動が効果的に推進されるためには、警察による情報提供等の支援と連携が不可欠である。また、自治体にあっても、地域住民による地域安全活動に対する支援等も要請されるところである。
第2 地域安全活動の指針
1 地域住民による地域安全活動に対する警察の支援
犯罪等に関する情報の把握と伝達、犯罪等の危険箇所の点検、防犯広報等地域住民が自主的に行う地域安全活動について、次のような支援活動を行う。
(1) 情報の提供と助言
犯罪等の発生状況、犯罪等の危険箇所に関する情報など、地域住民の要望に即した情報の提供と地域安全活動の方法、内容等に関する助言を行う。
(2) 民間防犯組織に対する助成等
地区防犯協会等の民間防犯組織に対する助成等の措置を講ずるとともに、防犯連絡所の活性化、ボランティアの活動等について助言する。また、企業・職域防犯団体に対して、その特性を生かして地域住民による地域安全活動に参加するよう要請を行う。
(3) 自治体への働きかけ
自治体に対して、地域安全活動の重要性について理解を得るように努めるとともに、民間防犯組織に対する必要な助成等の措置を講ずるよう働きかける。
2 警察による地域安全活動
地域住民による地域安全活動との連携に配意しながら、次のような活動を推進する。
(1) 防犯・地域警察部門
防犯部門は、自治体単位の地域安全活動や犯罪等に強い安全な街づくりのための環境設計活動など新たな形態の活動を実施するとともに、地域安全活動の総合的かつ効果的な推進を図る。
地域警察部門は、地域における生活安全センターである交番・駐在所を拠点として、危険箇所のパトロール、防犯診断、防犯広報等の地域安全活動を実施する。
(2) その他の部門との連携と体制の確立
地域安全活動の推進については、防犯・地域警察部門が中心となり、刑事部門、交通部門等との緊密な連携の下に、総合力を発揮することができる体制を確立する。
この場合、特に、犯罪発生時の現場臨場、交通の危険箇所の把握及び情報の収集についての連携を強化する。
(3) 資機材の整備
犯罪等に関する情報の分析、検索及び伝達のためのパソコン、ファックスなど資機材の整備に努める。
3 推進上の留意点
地域安全活動の推進に当たっては、交番・駐在所を中心として地域の実態を把握し、地域の特性、地域住民の要望に沿ったものとなるよう努めるとともに、その活動がプライバシー等の侵害にわたらないように留意すること。
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