配偶者からの暴力事案への適切な対応について(例規)

(最終改正:平成25年12月24日 生企、相、地指、捜一第45号)
和歌山県警察本部長から各所属長あて
配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成16年法律第64号。以下「法」という。)の改正に伴い、配偶者からの暴力事案への適切な対応について、下記のとおり定めたので、遺憾のないようにされたい。
なお、「配偶者からの暴力事案への適切な対応について(例規)」(平成13年8月21日付け生企、相、地、捜一第66号)は、廃止する。
第1 法の概要及び警察の今後の取組みについて
1 警察官による被害の防止(法第8条関係)
(1) 警察官が配偶者からの暴力を認めたときは、警察法(昭和29年法律第162号)、警察官職務執行法(昭和23年法律第136号)その他の法令に基づき、暴力の制止、被害者の保護等被害の発生を防止するために必要な措置を講じるよう努めることが規定されている。
(2) 警察職員は、措置するに際しては、「和歌山県警察女性・子どもを守る施策実施要綱の制定について(例規)」(平成12年2月23日付け生企、総、務、地、捜一第2号)等を踏まえ、検挙、防犯指導、関係機関・団体等の紹介、相手方への指導警告及びその他事案に応じた適切な措置を講じること。
2 警察本部長等の援助(法第8条の2関係)
警察本部長又は警察署長は、配偶者の暴力を受けている者から、被害を自ら防止するための援助を受けたい旨の申出があり、その申出を相当と認めるときは、配偶者からの暴力による被害を自ら防止するための警察本部長等による援助に関する規則(平成16年国家公安委員会規則第18号)で定めるところにより、被害の発生を防止するために必要な援助を行うとともに援助申出書の提出を求めることが規定されている。
3 関係機関の連携協力(法第9条関係)
関係機関が被害者の保護に当たって相互に連携を図りながら協力するよう努めることが規定されている。
なお、連携、協力に当たっては、女性相談所等の配偶者暴力相談支援センター、福祉事務所その他の関係機関等との情報交換を活発化させるなど、更に緊密な連携を図ること。
4 裁判所への書面の提出(法第14条第2項関係)
裁判所は、保護命令の要件を判断するに当たり、被害者が警察に対して、相談又は援助若しくは保護(以下「相談等」という。)を求めた事実を申立書に記載した場合には、警察に対して相談等を求めた状況について書面の提出を求めることが規定されている。
5 保護命令の通知(法第15条第3項関係)
裁判所は、保護命令を発したときは、その旨及び保護命令の内容を申立人の住所又は居所を管轄する警察本部長に対して通知することが規定されている。
6 被害者への配慮等(法第23条関係)
被害者の保護、捜査等の職務を行うに当たり、被害者の心身の状況等に十分な配慮をすべきこと及び配偶者からの暴力の特性等に関する理解を深めるために必要な研修、啓発を行うことが規定されている。
第2 配偶者からの暴力に関する相談等の記録及び保管
1 記録の対象となる相談等
法第1条第1項に定める「配偶者からの暴力」(法第28条の2の規定により読み替えて準用する場合を含む。)に関し、被害者又は代理人から受理した相談等が記録の対象となる。
なお、相談等の形態は、面接、電話又は通報による現場臨場のほか、警ら中に助けを求められた場合、被害届又は告訴・告発を受理した場合も含む。
2 受理及び記録
相談等を受理したときは、配偶者からの暴力相談等対応票(別記様式第1号。以下「対応票」という。)及び配偶者からの暴力相談等部内処理票(別記様式第2号。以下「部内処理票」という。)を作成すること。
なお、「警察相談取扱要領の制定について(例規)」(平成13年3月30日付け総、務、生企、捜一、交企、公第40号)に規定する警察相談として受理した場合は、同要領に基づく警察相談処理票及び対応票を作成するものとし、部内処理票の作成を省略することができる。ただし、ファクシミリ、電子メール及び投書により受理した場合は、警察相談処理票のみを作成するものとする。
また、配偶者からの暴力に関する110番通報を受理した場合にあっては、当該受理者は、対応票及び部内処理票の作成を要しない。この場合において、緊急の事案であって現場臨場した場合は、臨場した者が対応票及び部内処理票を作成するものとし、現場臨場しない事案については、相談窓口の電話番号を教示するなど、適切な対応を図ること。
3 記録の時期
相談等を受理したときは、速やかに、対応票等を作成すること。
なお、数回にわたり相談等を受理した場合においては、それぞれ対応票等を作成すること。
4 記録の送付
相談等を受理した警察本部の課等及び警察署の課(以下「課等」という。)においては、対応票及び部内処理票の写しを警察本部にあっては生活安全部生活安全企画課(以下「生活安全企画課」という。)に、警察署にあっては生活安全担当課に送付すること
5 記録の保存等
対応票及び部内処理票は、相談等を受理した課等が保管するものとする。ただし、警察本部の当直勤務員が相談を受理した場合は警務部警察相談課で、警察署の当直勤務員が相談を受理した場合は警務課で保管するものとする。
なお、記録の保存期間は5年とする。
第3 裁判所への書面の提出等について
1 裁判所への回答等を担当する窓口
生活安全企画課及び警察署の生活安全担当課は、相談等を受理した課等から送付された対応票の写しの記載内容を最終的に点検の上、一元的に管理し、裁判所から書面要求がなされた場合には、速やかに回答すること。
また、生活安全企画課は、保護命令の内容等についての通知の窓口としても対応すること。
2 裁判所への回答時の留意事項
警察署長が法第14条第2項に基づき裁判所から書面の提出を求められた場合には、速やかに、生活安全企画課に連絡し、回答内容について調整を行うこと。
3 対応票未作成の事案について裁判所から書面要求された場合の対応
対応票が作成されていない段階における警察での相談等の取扱状況について裁判所から書面要求された場合は、当該相談等を受理した課等において、警察相談処理票の記録を参照し、対応票の項目に該当する記載事項があればすべて記載した上、作成した対応票の写しを提出すること。この場合、相談等を受理した課等は、回答前に生活安全企画課と調整を行うこと。
第4 その他の留意事項
1 相談受理時の留意事項
被害者から相談等を受理する際は、警察署等の適切な施設で行い、外から見えない相談室等で話を聞くなど、相談者の安全の確保及びプライバシーの保護に十分に配慮すること。
2 相談しやすい環境の整備
配偶者からの暴力事案の特性にかんがみ、被害者の負担を軽減し、かつ、二次的被害を与えないよう、被害者に接する際には、被害者の立場に立ってできる限りの配慮を行うこと。
そのため、女性警察職員による被害相談対応、被害者と加害者とが遭遇しないような相談受理等被害者が相談、申告しやすい環境の整備に努めること。
3 現場臨場時の配慮
110番通報等による現場臨場の際には、被害者の生命及び身体の安全の確保を最優先するとともに、受傷事故の防止にも十分に配意すること。
4 加害者からの行方不明者届の取扱い
警察における行方不明者発見活動は、行方不明者の保護を図り、その他保護者等の期待にこたえることを目的としており、加害者が被害者を探すための手段として利用されてはならないことは当然である。
よって、加害者である被害者の配偶者から行方不明者届が提出される段階で、配偶者からの暴力を理由として家を出ている事実を把握している場合には、行方不明者届を受理しないこと。
また、行方不明者届を受理した後に、当該行方不明者届が加害者である被害者の配偶者から出されたものであることが判明したときは、被害者の所在が判明した場合であっても、被害者の意思に従い、その生存のみを連絡するなど、被害者の立場に立って、適切な措置を講じること。
5 児童虐待防止のための措置
児童虐待の防止等に関する法律(平成12年法律第82号)の改正に伴い、配偶者に対する暴力が児童に著しい心理的外傷を与えるものであれば、児童虐待に当たることが明確にされ、児童相談所等への通告義務が生じることから、配偶者からの暴力に係る相談等に対応した場合で被害者に子供がいるときには、少年担当係と緊密な連携を図ること。
第5 (省略)

(別記1省略)
(別記2省略)
(別記様式省略)
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