犯罪被害者等カウンセリング支援運用要領の制定について(例規)

(最終改正:平成20年11月28日 務第65号)
和歌山県警察本部長から各所属長あて
犯罪被害者、その家族及び遺族の精神的負担の軽減を図るため、別記のとおり、「犯罪被害者等カウンセリング支援運用要領」を定め、平成19年4月1日から施行することとしたので、適正に運用されたい。

別記

犯罪被害者等カウンセリング支援運用要領

1 趣旨
この要領は、犯罪による精神的被害者、犯罪被害に起因する不安や悩みごと等を抱える犯罪被害者、その家族及び遺族(以下「被害者等」という。)の精神的打撃軽減を図るためには、犯罪発生直後の早期の段階で直接被害者等と接する警察が、被害者等の支援活動を行うことが犯罪被害者対策を進める上で極めて重要であることから、被害者等のうち、特に精神的打撃を受けている者に対し、専門家によるカウンセリング支援を実施するための必要な事項を定めたものである。
2 カウンセリング支援対象者
カウンセリング支援対象者とは、次に掲げる被害者等のうち、精神的被害又は犯罪に起因する不安や悩みごと等が深刻で、当該者がカウンセリング支援を希望し、かつ、当該事件を担当する警察署長又は交通部高速道路交通警察隊長(以下「警察署長等」という。)又は独自で事件捜査を主管する警察本部の所属長が専門家によるカウンセリング支援を要すると認めるもので、警察本部長が認定するものをいう。
(1) 殺人、強盗、性犯罪、交通死亡事故等人の生命又は身体を害する罪に当たる行為の被害者等(被害少年を含む。)
(2) 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)、ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)等が適用される行政措置対象事案の被害者等
3 カウンセラ―の登録
警務部警察相談課長(以下「警察相談課長」という。)は、精神科医(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(昭和25年法律第123号)に基づく精神保健指定医である精神科医をいう。)、臨床心理士(財団法人日本臨床心理士資格認定協会(平成2年8月17日に財団法人日本臨床心理士資格協定協会という名称で設立された法人をいう。)が資格認定する臨床心理士をいう。)その他カウンセリング支援が可能な専門家で、警察が行う被害者支援を理解し、本要領の趣旨に賛同して協力を承諾した者(以下「カウンセラー」という。)を被害者支援カウンセラー名簿(別記様式第1号)に登録し、保管する。
4 カウンセラ―登録の解除
警察相談課長は、カウンセラーがカウンセリング支援の要請に応じられない等実績が認められない場合や、病気その他必要な適格性を欠くことによりカウンセリング支援ができないと認める相当の理由があるときは、被害者支援カウンセラー名簿の登録を解除することができる。
5 カウンセリング支援の実施手順
カウンセリング支援の実施手順については、次のとおりとする。
(1) 警察署長等は、被害者等に対しカウンセリング支援を行う必要性を認め、かつ、被害者等がこれを希望する場合には、カウンセリング支援要請書(別記様式第2号)により、警察相談課長を経由して警察本部長に支援要請を行うこと。
(2) 支援要請を受けた警察本部長は、警察相談課長に当該事件の捜査を主管する警察本部の所属長(以下「事件主管課長」という。)と協議させ、カウンセリング支援の必要性があると認める場合は、被害者支援カウンセラー名簿から適任と認められるカウンセラーを選任し、その結果を警察署長等に通知させること。
(3) 警察署長等は、被害者等の意思を再確認し、同意を得た上で、カウンセリング支援を警察相談課長を経由して警察本部長に支援を依頼すること。
(4) 警察署長等は、カウンセリング支援実施の都度、カウンセリング支援実施記録簿(別記様式第3号)を作成し、支援状況を確実に把握及び管理すること。
(5) 警察署長等は、カウンセラーによる支援の終了後、速やかにカウンセリング支援実施結果報告書(別記様式第4号)を作成し、これを警察相談課長に提出すること。
ただし、支援期間が1月を超える場合には1月ごとに提出すること。
6 カウンセリング支援の実施時限
カウンセリング支援は、原則として被害者等1人当たり延べ6時間以内とするが、継続してカウンセリング支援をする必要が認められる場合は、警察署長等は、事件主管課長及び警察相談課長と協議するものとする。
7 留意事項
(1) 警察署長等は、被害者等に対してカウンセリング支援の希望を確認するときは、カウンセリングは本人の希望によるもので任意であること等、支援内容について十分な説明を行うこと。
なお、カウンセリング支援を受ける者が少年の場合は、その保護者に対しても、カウンセリング支援を受けることが本人の希望によるものであることを説明し、同意を得ておくこと。
(2) 警察署長等は、カウンセリング支援対象者の境遇や事情、事件内容、被害程度等を考慮し、担当カウンセラーに対し、事前にカウンセリングに際しての留意事項を十分に説明すること。
(3) 警察署長等は、カウンセラーに対し、本カウンセリング支援が心理的援助等にかかる費用の全てを公費で負担する趣旨ではなく、警察が事件等発生後の間もない時期に被害者等の精神的負担軽減を図るために心理的援助を要請し、それにより実施された支援行為に対して謝金を支給するものであり、精神的被害が全て回復するまで公費負担が継続するものではない旨を説明すること。
(4) カウンセリング支援関係書類は、警察署では被害者支援係が、高速道路交通警察隊では、同隊長が指定した者が保管すること。
(5) カウンセラーに対する旅費については、参考人等に対する実費弁償等に関する条例(平成7年条例第53号)の規定の定めるところにより支給するものとする。
8 その他
警察本部所属の事件担当課が、独自に捜査する事件等について、事件主管課長が、当該カウンセリング支援を必要と認める場合においては、カウンセリング支援の実施手順、実施時限、及び留意事項に関しては、本例規の運用に準じて取り扱うものとする。

(別記様式省略)
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