犯罪被害者等早期援助団体に提供する被害者情報の取扱要領について(例規)

(制定:平成23年2月17日 相第7号)
和歌山県警察本部長から各所属長あて
このたび、犯罪被害者等給付金の支給等による犯罪被害者等の支援に関する法律(昭和55年法律第36号。以下「法」という。)第23条第4項に基づいて行う被害者情報の提供を効果的に行うため、犯罪被害者等早期援助団体に提供する被害者情報の取扱要領を別記のとおり定め、平成23年2月17日から施行することとしたので、適正な運用に努められたい。
別記

犯罪被害者等早期援助団体に提供する被害者情報の取扱要領

第1 目的
この要領は、法第23条第1項に基づき都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)が指定した犯罪被害者等早期援助団体に提供する被害者情報の取扱いに関し、必要な事項を定め、もって被害者支援の適正かつ効果的な推進を図ることを目的とする。
第2 用語の定義
この要領における用語の定義は、次に定めるとおりとする。
1 早期援助団体
法第23条第1項の規定に基づき公安委員会から指定を受けた犯罪被害者等早期援助団体をいう。
2 被害者情報
法第23条第4項の規定により早期援助団体に提供する犯罪の被害者又はその遺族(以下「被害者等」という。)の住所、氏名その他犯罪被害の概要に関する情報をいう。
第3 体制及び任務
1 総括責任者
(1) 警察本部に総括責任者を置き、警務部長をもって充てる。
(2) 総括責任者は、早期援助団体に提供する被害者情報の取扱いについての管理及び運用に関する事務を総括する。
2 総括副責任者
(1) 警察本部に総括副責任者を置き、警務部警察相談課(以下「警察相談課」という。)の課長(以下「警察相談課長」という。)をもって充てる。
(2) 総括副責任者は、総括責任者の指揮を受け、早期援助団体に提供する被害者情報の管理及び調整を行う。
3 本部情報連絡担当者
(1) 警察本部に本部情報連絡担当者を置き、警察相談課犯罪被害者支援室長をもって充てる。
(2) 本部情報連絡担当者は、総括副責任者の指揮を受け、早期援助団体の情報受理担当者(早期援助団体において指定する情報管理責任者又は情報管理副責任者をいう。以下同じ。)及び他の都道府県警察本部被害者支援担当部門と連携し、被害者情報の提供、受理、連絡等を適正かつ迅速に行うことができるように総合的な調整を行う。
4 所属情報連絡担当者
(1) 警察本部及び警察署に所属情報連絡担当者を置き、警察本部においては、交通部高速道路交通警察隊副隊長を、警察署においては、警務課長をもって充てる。
(2) 所属情報連絡担当者は、交通部高速道路交通警察隊長(以下「高速道路交通警察隊長」という。)又は警察署長の指揮を受け、早期援助団体に対する被害者情報の提供、受理、連絡等が適正かつ迅速に行うことができるよう、本部情報連絡担当者と連携し、被害者の心情に配意した情報提供を行う。
第4 情報提供の対象となる犯罪被害等
法第2条第4項に規定する犯罪被害等とする。
第5 早期援助団体に対する被害者情報の提供
1 提供の要件
警察相談課長、高速道路交通警察隊長及び警察署長(以下「署長等」という。)は、被害者等の被害の状況、心身の状態等から早期援助団体による支援が必要と認める場合は、法第23条第4項の規定に基づき、被害者等の同意を得て、早期援助団体に対し、援助に必要な被害者情報を提供することができる。
2 提供する内容
提供する被害者情報は、当該団体と被害者等との連絡を容易にし、各種支援活動が円滑に行われ、かつ、被害者等が被害の内容を繰り返し説明することなどを避けるため、真に必要なものに限ることとし、具体的には次に掲げる事項とする。
(1) 被害者等の住所、氏名、性別、生年月日、連絡先等
(2) 犯罪被害の概要(被害の発生日時、場所、被害程度、内容等)
3 被害者等の同意
(1) 事前の説明
署長等は、早期援助団体に被害者情報を提供しようとする場合には、被害者等の同意を得る前に、被害者等に次の事項を説明するものとする。この場合において、被害者等が未成年者又は適切な判断が下せない状態にある者(以下「未成年者等」という。)である場合には、法定代理人たる親権者等にも説明しなければならない。
ア 早期援助団体が、都道府県公安委員会から公的認証を与えられた法人であり、法により役員及び職員等に守秘義務が課せられていること。
イ 早期援助団体が提供できる支援の具体的内容
ウ 被害者情報の提供を行う理由
エ 被害者等に関する特定の情報を早期援助団体に提供することの理由
(2) 同意の確保
署長等は、被害者等から次の方法により同意の確認を行うものとする。
ア 被害者等に対し、被害者等同意書(別記様式第1号)の提出を求めることとし、被害者等が未成年者等の場合には、法定代理人たる親権者等から被害者等同意書を徴すること。
なお、被害者等同意書を徴することが困難な場合には、口頭等により同意を得た後、その経過を書面により明らかにしておくこと。
イ 同一の被害者等に関する被害者情報を2回以上にわたり提供する場合は、その都度、アの方法により当該被害者等の同意を得ること。
4 情報提供の具体的要領
(1) 被害者情報提供簿の記載
署長等は、早期援助団体に被害者情報を提供することに関し、被害者等の同意を得た場合には、本部情報連絡担当者又は所属情報連絡担当者に、所属ごとの整理番号を付した被害者情報提供簿(別記様式第2号(その1))を作成させるものとする。
(2) 情報提供の方法
ア 所属情報連絡担当者は、本部情報連絡担当者に被害者情報提供簿の写しを送付するものとする。
イ 送付を受けた本部情報連絡担当者は、総括副責任者に報告するとともに、早期援助団体の情報受理担当者に対し、被害者情報提供簿の写しを送付し、その経緯を被害者情報管理簿(別記様式第3号)に記載するものとする。
第6 早期援助団体における支援状況の把握
1 支援状況等の確認と記録
所属情報連絡担当者は、本部情報連絡担当者を通じ、被害者等への支援状況等の確認に努めるものとし、その都度、確認した内容を当該被害者情報に係る被害者情報提供簿(別記様式第2号(その2))に記載するものとする。
なお、早期援助団体に過度の事務負担を強いることのないように配慮すること。
2 他の都道府県警察から提供を受けた被害者情報に基づく支援状況の把握
総括副責任者は、早期援助団体が他の都道府県警察から被害者情報の提供を受けた場合は、その内容及び支援状況の把握に努めるとともに、必要な協力・援助を行うものとする。
第7 早期援助団体に対する協力・援助
1 署長等は、早期援助団体が行う相談業務等の円滑な運営を図るため、次に掲げる事項について配慮するものとする。
(1) 担当職員の派遣等による犯罪被害給付制度の説明、犯罪被害者等給付金の裁定の申請補助を行う上での留意点の教示
(2) 早期援助団体が主催する行事への積極的な参加及び後援
(3) 警察施設へのパンフレット等啓発物品の備付け
(4) 早期援助団体の活動等について警察広報紙等への掲載
(5) 警察施設利用等の協力・援助
2 署長等は、被害者等の居住地が他の都道府県の場合であり、かつ、被害者等が支援を希望している場合には、総括副責任者と協議の上、当該都道府県警察本部被害者支援担当部門への連絡、支援要請等の適切な対応に努めること。
第8 他の都道府県の早期援助団体に対する被害者情報の提供
署長等は、他の都道府県の早期援助団体に被害者情報を提供する場合は、第5に定める手続のほか、総括副責任者を通じて他の都道府県警察本部の被害者支援担当部門と連携し、当該早期援助団体が提供できる支援の具体的内容等を確認し、被害者等に必要な説明を行うこと。
第9 報告等
署長等は、次の事項に該当する場合は、速やかに、犯罪被害者等早期援助団体支援活動報告書(別記様式第4号)により総括責任者及び本部長に報告するものとする。ただし、高速道路交通警察隊長又は警察署長にあっては、総括副責任者を経て報告するものとする。
(1) 早期援助団体に対して、被害者等から支援要請があったとき又は支援活動を終了したとき。
(2) 早期援助団体の支援に対する被害者等からの苦情等を把握したとき。
(3) 早期援助団体における情報の不正な取扱いを把握したとき。
(4) 早期援助団体から警察署等における取調べ等への付添い支援の連絡を受けたとき。
(5) その他早期援助団体が行う被害者支援活動に関し、特異事項を把握したとき。
第10 文書の保管・管理
被害者等同意書、被害者情報提供簿、被害者情報管理簿及び犯罪被害者等早期援助団体支援活動報告書は、これらを作成した日の属する年の翌年の1月1日から起算し、5年間保存するものとする。ただし、支援活動が継続しているものについては、継続の間延長するものとする。
(別記様式省略)
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