一戸建ての安全基準
具体的な防犯対策はこちら

一戸建て住宅の防犯環境設計


複数の防犯対策をバランス良く取り入れるのがポイントです。
具体的な防犯対策
1 塀・柵(フェンス)・垣・門柱・門扉
- 塀・柵・垣・門柱・門扉は、道路等からの見通しを良くするとともに、侵入の足場とならないものとする。
- 敷地出入口は、できる限り一箇所とし、人通りの多い位置や周囲の目が届く位置に設置する。
- 人が隠れられるような死角を作らない。
- 門柱に、郵便受け、テレビドアホン、(インターホン)、電気メーター、ガスメーター類をまとめて設置することが望ましい。

2 駐車場・車庫
- 駐車場・車庫は、周囲からの見通しを良くする。
- 屋根や車などは、窓やベランダなどへの侵入の足場とならない位置に設置する。
- 駐車場と庭・敷地内空地の境界には、扉や柵などを設置する。
- 出入口には、門扉やシャッターを設置する。
- 出入口には、常夜灯を設置するのが望ましい。人の接近を感知して点灯するセンサーライトを取り付けるのも効果的である。

3 庭・敷地内空地
- 庭や敷地内の空地は、周囲から見通せる位置に配置する。
- 庭や敷地内の空地には、足音が立つ砂利などを敷くのが効果的である。。
- 庭木は、樹種の選定や植栽の位置に配慮する。
- 低木は、地表から1メートル以下とする。
- 高木は、建物から2メートル以上離すとともに地表から1.5メートル以下の下枝をせん定する。

4 玄関・勝手口
- 玄関・勝手口は、できる限り前面道路などから見えやすい位置に設置することが望ましい。
- 玄関・勝手口のドアや錠は、ピッキング・カム送り解錠(バイパス解錠)・サムターン回しなどの不正解錠や破壊に強いものとする。
- 鍵のカンヌキが外側から見える場合は、ガードプレートを取り付ける。
- 錠は、CP錠(財団法人全国防犯協会連合会がCP認定制度に基づき認定した錠)などを使用する。
- 錠シリンダーは、CP-C錠(財団法人全国防犯協会連合会がCP認定制度に基づき認定した錠シリンダー)などを使用する。

- 主錠と同様の高い防犯性を有する補助錠を取り付ける(ワンドアツーロック)。
- ちょうつがいは、軸(ヒンジピン)が容易に抜けないものを使用する。
- ドアガードタイプのものは、ドアの外から外される危険性があるので注意する。
- ドアスコープとインターホンかテレビドアホンを取り付ける。
- ドアに郵便受けを設ける場合は、容易に破壊されたり、受け口から屋内を覗かれないものや受け口から手を差し入れられないものとする。
- 明かり取りガラス部は、錠付近に設けないのが望ましい。
- 引違い戸は、両端にも錠を取り付ける。
- 勝手口は、玄関と比較して防犯性が劣らないようにする。


5 窓
- 窓は、できるだけ周囲の見通しが良い位置に設置するのが望ましい。
- 補助錠を設置し、ツーロックにする。
- 窓ガラスは、破壊に強い防犯合わせガラス又は複層ガラスを使用することが望ましい。
- 雨戸又はシャッターを設置する。
- ドアガードタイプのものは、ドアの外から外される危険性があるので注意する。
- 雨戸は、雨戸本体と雨戸枠が一体となった金属製雨戸を設置するのが効果的である。
- 雨戸錠は、上下2箇所で施錠するものが効果的である。
- 木製の雨戸には、雨戸外れ止めを取り付ける。
- 周囲からの見通しが悪い腰高窓(肘掛け窓)には、面格子を設置する。
- 面格子は、防犯性が高い、鉄製又はアルミ鋳物製で、サッシ一体型の井げた若しくは菱クロス格子が効果的である。
- 面格子は、防災面を考慮して、内側から開閉できるものが望ましい。


- 1階の居室以外の窓で、侵入のおそれのある窓は、できるだけ高い位置に設置することが望ましい。
- 1階の出窓は、ベランダや2階の窓などへの侵入足場とならないように、設置場所に留意する。
- ルーバー窓(ジャグジー窓)には、必ず面格子を設置する。
- 天窓や換気口は、バーや格子を設置して侵入を防止するか、閉口部を必要最低限の大きさにする。

6 ベランダ
- ベランダは、電柱・塀・高木など、侵入の足場となるものとの位置関係に留意する。
- ベランダの手すり・腰壁は、プライバシーの保護・転落防止又は構造上支障のない範囲において、周囲からの見通しのよいものとする。
- ベランダが侵入されやすい位置にある場合は、手すりを高くしたり、トップガードを設置する。

7 関連設備
- エアコンの室外機や屋外物置は、侵入足場とならないように窓やベランダに接して設置しない。

8 ホームセキュリティの活用
- 防犯機器を活用する。
- 出入口、窓などにセンサーライトやマグネットセンサー、ガラス部に破壊・振動センサー、敷地内などへの侵入を感知するセンサーや屋内への侵入を感知して吹鳴するサイレン、防犯ビデオカメラなどを設置すると効果がある。
- 警備業者の防犯監視システムを導入するのも効果的である。
9 自主防犯(ソフト対策)
- 自分の家だけは犯罪の被害に遭わないといった意識を持たない。
- 短時間の外出でも、ドアや窓ガラス戸の施錠を励行する。
- 外出時、玄関等のドアの錠を必ず所持する。
- 通用口(勝手口)は、常時施錠し、ドアチェーンを掛けておく。
- 玄関ドアには、常時ドアチェーンを掛けておく。
- ハシゴやゴミ箱を敷地内に放置しない。
- 新聞、郵便物や洗濯物の取り込みを励行する。
- 夜間、タイマースイッチで、屋内の電灯を自動的に点灯させるのも効果がある。
- 短時間の外出時にラジオやテレビをつけておくと効果がある。
- 自宅周囲の道路上や空地に、乗り捨てられた自転車や粗大ゴミなどを放置しない。
- 自宅周囲の落書きを放置しない。